柄本佑&安藤サクラ夫妻が子連れで“凱旋”した「湯布院映画祭」の魅力とは

日本最古の歴史を誇る「第44回湯布院映画祭」が8月23~25日、大分・由布市湯布院公民館などで開催された。1976年、「映画館のない町」で始まった映画祭は地震からの復興をきっかけに誕生。今年は第92回キネマ旬報ベスト・テンで主演男優賞、主演女優賞をW受賞した柄本佑(32)&安藤サクラ(33)夫妻が2歳の子供を連れて凱旋。湯布院映画祭はなぜ、こんなに愛されたのか? その魅力とは何か? 柄本佑が語ってくれた。

登壇した柄本佑(右)と安藤サクラ(左)
登壇した柄本佑(右)と安藤サクラ(左)

日本最古の映画祭…地震からの復興をきっかけに誕生

 日本最古の歴史を誇る「第44回湯布院映画祭」が8月23~25日、大分・由布市湯布院公民館などで開催された。1976年、「映画館のない町」で始まった映画祭は地震からの復興をきっかけに誕生。今年は第92回キネマ旬報ベスト・テンで主演男優賞、主演女優賞をW受賞した柄本佑(32)&安藤サクラ(33)夫妻が2歳の子供を連れて凱旋。湯布院映画祭はなぜ、こんなに愛されたのか? その魅力とは何か? 柄本佑が語ってくれた。

 湯布院は大分空港から高速バスで約55分、雄大な由布岳の麓にある金鱗湖周辺に広がる温泉地。観光地は「湯布院」、市の名称は「由布市」、駅は「由布院駅」、最近では「ゆふいん」と表記されることもある。大分県出身の世界的な建築家、磯崎新氏が設計したモダンな由布院駅駅舎が街のシンボルだ。

 土産店、雑貨店、カフェ、ギャラリーが立ち並ぶメインストリート「湯の坪街道」では買い物、食べ歩きができ、特産のブランド牛「湯布院牛」を始め、とり天、関サバ関アジといった大分の名物グルメもある。映画、温泉、食の3つを楽しめるのが湯布院映画祭だ。

日本最古の歴史を誇る湯布院映画祭
日本最古の歴史を誇る湯布院映画祭

 誕生のきっかけは、1975年4月21日に発生した大分中部地震だった。M6.4は九州内陸で起こった直下型地震として戦後最大。震源地付近では家屋が全壊し、湯布院でも負傷者6人、建物半壊24戸の被害が出た。すぐに復興できたものの、「湯布院の旅館は潰れてしまった」といった風評被害が広がり、その夏の観光客が激減してしまった。そこで、湯布院の若者たちは、観光客を呼び戻そうと知恵を絞る中、大分市内で自主上映するグループに、「湯布院で映画祭をやりませんか」と声をかけたのだった。

 映画祭は毎年、新作と特集上映を組み合わせたプログラム。今年は、車いすのヒロインの成長を描き、ベルリン国際映画祭観客賞を受賞した「サーティーセブンセカンズ 37seconds」(Hikari監督、2020年2月公開)、いじめや貧困といった中学生の過酷な現実を描いた「子どもたちをよろしく」(隅田靖監督、2020年公開)などをプレミア上映。「百円の恋」の佐藤現プロデューサー、「火口のふたり」の森重晃プロデューサーの特集上映が行われた。

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