漫画家の森薫氏、原因不明の体調不良で休載へ 原稿の一部未完成を謝罪「満足にペンが持てない状況」

漫画家の森薫氏が17日、漫画誌『青騎士』(KADOKAWA)のnoteにメッセージを寄せ、体調不良を明かすとともに、最新刊の原稿が一部未完成の状態で掲載されたことを謝罪した。加えて、子宮筋腫の摘出手術を受ける予定だとして、休載することを伝えた。

漫画家の森薫氏が休載を報告した(写真はイメージ)【写真:写真AC】
漫画家の森薫氏が休載を報告した(写真はイメージ)【写真:写真AC】

漫画誌『青騎士』のnoteで明かす 子宮筋腫の摘出手術も予定

 漫画家の森薫氏が17日、漫画誌『青騎士』(KADOKAWA)のnoteにメッセージを寄せ、体調不良を明かすとともに、最新刊の原稿が一部未完成の状態で掲載されたことを謝罪した。加えて、子宮筋腫の摘出手術を受ける予定だとして、休載することを伝えた。

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 noteに「青騎士13B号掲載『シャーリー・メディスン』について、著者の森薫さんから読者の皆様へ」とした投稿で、森氏からのメッセージを掲載。編集部は、「力及ばず、2023年4月発売青騎士13B号掲載の『シャーリー・メディスン』は全38ページのうち、5ページ分に、一部鉛筆画でのコマがあります」と説明した。

 続けて、「『指先が痛み、絵を描こうとすると痛くて集中できなくて』という森薫さんの状態がつらそうで、製版所にも無理を言って最大限、執筆の時間を確保しながら13号の制作を進めてきましたが、このような状態での掲載になってしまい、誠に申し訳ありません」と経緯を明かした。

 森氏は、「今回の原稿が一部未完成の状態で載ることになってしまいましたことをお詫びします。読まれた方はがっかりされたかもしれません。久々のシャーリーのお話を楽しみにしてくださっていた方にも申し訳ない気持ちです」と謝罪した。

 体調不良の症状や理由、今後については以下のように説明した。

「もしかしたらお気づきの方もいるかもしれませんが、ここ数回の原稿を満足いくほどに描き切れていません。理由としては体の不調です。2022年の年末あたりから指先にアレルギー性皮膚炎が出て、さらには石灰沈着性関節炎というものも発症し、満足にペンが持てない状況が続いていました。症状があまり良くならない中、今年に入っては可逆性脳血管収縮症候群という急性の頭痛まで出てきてしまいました。痛みと眠気は我慢してはいけないとの信条で、即時病院に行ったのですが、すべて原因は不明で症状を緩和させながら自然治癒を待つほかないとのことでした。

 原因が不明の場合、考えられるのは疲労やストレスです。とはいえストレスはありませんし、原稿中も締め切り直前まではできるだけ8時間睡眠を心がけています。栄養にも気をつけていましたし、運動習慣も変わらず続けています。締め切りで一時的に負荷をかけたとしても体調不良につながるような生活習慣の変化には思いあたりません。

 気になったので毎年受けている人間ドックを今年は少し早めに受診したところ、以前より確認していた子宮筋腫がかなり大きくなっていることがわかりました。子宮筋腫はありふれた良性腫瘍で、症状が無ければあっても問題はないとされています。子宮筋腫が全ての症状の原因かはわかりません。まったく関係はないかもしれません。それでもほかに異常は見られないこと、短期間に大きくなっていること(※)、その他にもおそらく筋腫が原因と思われる症状も出ていたため、今後のことも考えて摘出手術をすることになりました。(※事前のMRIの所見では悪性である可能性は低いだろうとのことです)

 青騎士は隔月誌ですし、月刊誌よりは時間がありますので誌面上ではそれほどお休みしなくても大丈夫かもしれません。とはいえ開腹手術ではありますし、手術後の体調がどうなるか今は分からないことが多いため、様子を見ながら連載に復帰したいと思っています。

 これまでは手指の炎症や頭痛という痛みの問題はあっても、精神的には元気だったので、描けるのであれば描きたいという欲のほうが勝ってしまいました。その結果未完成の原稿を載せるということになってしまったのですから、楽観しすぎるもの良くありません。

 体調不良で描きたいだけ描けないというのはもどかしいものです。万全の状態で楽しく描けるように、全力で回復に励むつもりです。連載を楽しみに読んで下っている方には、どうかあまり心配なさらず、少しの間お待ち頂きたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。2023年4月 森薫」

次のページへ (2/2) 【画像】森薫氏が描いた『シャーリー・メディスン』の主人公・シャーリー
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