LINEの利用動向から読む”おうち時間”コミュニケーション 感染拡大予防の施策も

今や私たちの生活に欠かせないコミュニケーションツールとなった「LINE」。手軽にメッセージをやりとりできることや、文章だけでは伝わらない感情をスタンプを使って表現したり、無料通話機能でより相互理解を図ることができる。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、外出の自粛や社会的距離を保つことの重要性が叫ばれる中、家にいながらにしてコミュニケーションがとれる「LINE」を利用する人々の動向にも影響が出てきている。

おうち時間をコンセプトにしたLINEスタンプ(「LINE」提供)
おうち時間をコンセプトにしたLINEスタンプ(「LINE」提供)

新型コロナウイルスの予防を呼びかけるスタンプも無料配布 3月グループ通話は前月比6割増

 今や私たちの生活に欠かせないコミュニケーションツールとなった「LINE」。手軽にメッセージをやりとりできることや、文章だけでは伝わらない感情をスタンプを使って表現したり、無料通話機能でより相互理解を図ることができる。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、外出の自粛や社会的距離を保つことの重要性が叫ばれる中、家にいながらにしてコミュニケーションがとれる「LINE」を利用する人々の動向にも影響が出てきている。

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 LINE株式会社が4月7日に公式ホームページ上で発表した「『LINE』利用動向に関するレポート」によると、これまでも緊急時、大規模災害時には被災エリアでメッセージ総受信料が急激に増加するなど、暮らしの変化に合わせてコミュニケーションにも変化が現れてきたという。当該レポート内では、新型コロナウイルスの感染拡大によって外出自粛や社会的距離の徹底という意識が高まりを見せ始めた2020年3月の「LINE」利用データを、それ以前の同年2月の利用データと比較したデータが掲載されている。

 利用者の中で特に活発になったのはグループコミュニケーションだ。グループの中でやりとりされるメッセージの総数(テキスト、スタンプ、画像の送信数合計)は、前月比で29%も増加。特に、グループ通話の利用回数は全世代での利用が増加し、2月には750万回だった利用数が3月には1220万回に。前月比で62%も増えたことになる。

 個別のやりとりにおけるスタンプの送信数も増加している。臨時休校の措置が取られてからは、10代ユーザーの利用が大幅に活性化。3月のスタンプ送信数は、全体で前月比21%増だったのに対し、10代では65%増。ビデオ通話の送信数は、なんと80%も増加した。休校や外出自粛によって在宅時間が長くなり、さらに社会的距離を徹底することで他者との顔を合わせてのコミュニケーションも制限される中、若い世代を中心に「LINE」を利用した密なやりとりを楽しんでいることが分かる。

 さらに、LINE株式会社は3月9日に新型コロナウイルス感染拡大を防ぐ目的としたLINEスタンプ「母からメッセージ【感染予防編】」の無料配布を開始した。ナビタスクリニックの理事長・久住英二氏が監修し、「母からメッセージ」シリーズで人気のクリエイター・ナオコ氏がデザインしたこのスタンプは、当初4月5日までの配布となっていたが、感染予防の啓発に役立てるため提供期間を延長。ほかにも感染予防を呼びかけるスタンプや、会話のきっかけを作るスタンプの無償提供を行っている。

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