俳優の福原遥がヒロイン・梅津舞を演じるNHKの連続テレビ小説『舞いあがれ！』（月～土曜午前8時）。物語は東大阪や五島列島を舞台に、舞が空への夢に向かって奮闘する姿を描く。16日に第115回が放送され、俳優の川口春奈がサプライズ出演を果たした。演じたのは五島に住む若者の一人、野口若葉。川口自身も五島出身。川口が演じた若葉は、祥子（高畑淳子）が大阪にいる娘・めぐみ（永作博美）と暮らすために五島を離れることになったことで、祥子の船「めぐみ丸」を引き継ぐ若者という設定。制作統括の熊野律時氏に川口の起用理由や撮影現場の様子などを聞いた。

「川口さんは五島出身で、たいへんご活躍されている方なので、ぜひ出演していただきたいという思いがありました。（出演にあたっては）島の未来を担っていく若者として出演していただきたいと考えました。祥子が大事にしてきた船、海、五島の人たち、島に来た人々をもてなしてきた歴史をきちんと引き受けて未来につなげていく若葉という役をお願いしました。受け継ぐ決意を川口さんに言っていただくことで、五島の明るい未来を印象付けられたらという思いでした。川口さんが登場されると一気に画面が華やかになり、五島の未来への明るい希望が感じられるシーンになったと思います」

　川口は前作の連続テレビ小説『ちむどんどん』にも出演していた。2作連続の朝ドラ出演。

「五島を舞台にした『舞いあがれ！』が制作されると発表された時からずっと気にしていただいていたと聞いています。すごく五島への郷土愛が強い方なので『もし、協力できることがあれば協力したい』と思ってくださっていたそうです。今回、ご出演をお願いしたらすごく喜んでいただきました。ドラマの中で描いてきた五島の人たちのグループに入って出演することを大変、喜んでいました」

　舞や祥子とのからみはどうだったのか。

「すんなり五島の人たちの中に入っていただけました。共演者の皆さんも川口さんが五島出身と知っていますので、本当の五島の人が来て、『五島の未来を担っていきます』と話しているのを自然な形で受け止めているような感じで、とてもいい雰囲気で撮影できたと思います」

　今後も川口の出演はあるのだろうか。

「何とも言えません。お楽しみに（笑）」