「いやシャレにならんよ…」。フェラーリオーナーのあるつぶやきが、自動車所有者の間を騒然とさせている。愛知県のくじょーしゃちょーさん（@king_kazu_z）は昨年11月、2013年式のフェラーリF12ベルリネッタを購入したばかり。ところが、先日、駐車場に向かうと、1人の少年が立っていた。「車好きなの？」と声をかけると、まさかの返答に絶句したという。

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「この前あった話、F12乗ろうと駐車場へ行ったら高校生くらいの子がカメラを持って立ってた。
気にしないで車乗り込むと写真撮り始めたので声かけてみたら『前に車を見かけたのでGoogleマップで場所調べたりして来ました！』…との事

スーパーカー乗ってる有名税ってやつ？
いやシャレにならんよ…」

　実際の現場の写真を添えて投稿。

　続けて、「これ俺だからいいものの一歩間違えたらストーカーやで。Googleマップで保管場所や事務所の周辺を見て車写ったりはしてませんでしたが何気なく撮った背景とかで特定される事あります、そう言う事を気をつけていたはずなのにこれ！　高校生で出来るって事は窃盗犯とかはもっと簡単にやるはず…」と、不安な思いを吐露した。

　投稿は拡散され、「こっわ！」「そんな簡単に特定されてしまうの怖すぎます…」「色んな意味で『シャレにならない』ハナシですね」「ドン引きです」「自分もガレージ前で何気なく撮った写真をTwitterに上げたら、フォロワーさんに特定されました」「駐車場内に不法侵入に該当するのではないでしょうか？」「家の特定はさすがに迷惑」との反応が次々と寄せられた。

　くじょーしゃちょーさんはENCOUNTの取材に当時の状況についてあらためて語った。

「休日にドライブへ行こうと駐車場（保管場所）へ行ってカバーを外したら、それを高校生くらいの人がずっと見ていました。エンジンかけた後にオイル循環と油温上げるために数分間アイドリングを行っているのですが、その間もじっと見ていて……。いざ車に乗り込んで、動き出したらカメラを構えて写真を撮り始めたので、『車好きなの？』と声をかけた次第です」

　相手が善悪の区別がつかない少年だったため、愛車が思わぬ手段で追跡されたことを知っても、強い言葉でたしなめることはしなかったという。

　しかし、心の中では激しく動揺。彼が愛車の前にたどり着いた理由を考えれば考えるほど、複雑な感情がこみ上げた。保管場所には防犯カメラを設置し、日頃からカバーをかけて外部から車両を見えないようにするなどしているが、対策としてまだ弱いと感じた。

　グーグルマップは車の場所が特定される可能性があるとして、注意を呼びかける自動車専門家もいる。建設会社などではいくら出入口を閉じていても、駐車場に屋根がなければ、中に置いてある重機は航空写真で確認できてしまう。不在の隙に、窃盗集団のえじきになるかもしれない。今回のケースでもそうした犯罪行為が簡単に起こりうることが実証された形だ。

　くじょーしゃちょーさんは、投稿が反響を呼んでいることについて「嫌味や注意喚起でもなく、何気なくつぶいたことだったので驚いております」と語ったが、今後への不安を隠しきれない。

「普通ではできないスーパーカーオーナーの『特別体験』だと思うので、嫌な気分はしませんが、ネットで第三者に知られることによってイタズラや盗難につながる危険性もあるので、プライベートエリアでのこういった行為はやめていただきたいですね。盗難される側が悪い、と言う暴論は置いておいて、今の時代は自己防衛も必須になってきたと感じています」と訴えた。

　もちろん、節度を持ったファンとの交流は大歓迎だ。「プライベートはNGですが、車好きな方と話すのは好きなので、オフ会やツーリング等で見かけたら声かけてもらえたらうれしいですね」と結んだ。