K-POP、K-Drama、K-Movieが融合した授賞式「2022 Asia Artist Awards（アジアアーティストアワード、略：AAA）」が13日、名古屋市の日本ガイシホールで行われた。6月に韓国デビューしたK-POP6人組ガールズグループ・Lapillus（ラピルス）は、今後の活躍が期待されるフォーカス賞を受賞。式後、リーダーのシャナ（野仲紗奈＝19）がENCOUNT編集部のインタビューに応じ、K-POPアイドルになるまでの道のりなどを語った。（取材・文＝ENCOUNT編集部ディレクター・柳田通斉）

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　Lapillusは、来年に日本デビュー予定の注目6人組。メンバーは、韓国人のベシ（18）、ソウォン（16）、ハウン（14）、米国人のユエ（18）、アルゼンチンとフィリピンの二重国籍を有するシャンティ（19）、そして、日本人のシャナで構成している。韓国芸能プロダクションのMLDエンターテインメントが、オーディションで選んだ練習生からの精鋭たち。福岡県出身のシャナは2年半の修行を経て、デビューに至っていた。

「中3で見つけた『K-POPコース』のポスターが、全ての始まりでした。それまでは看護師になることをイメージしていましたが、本当に自分のやってみたいことを考え、大好きなK-POPのアイドルになることを本気目指してスクールに通い始めました。高2でMLDエンターテインメントの練習になってからも、とにかく必死でした」

　数万人に及んだグローバルオーディションを経て、練習生で入所したのは2020年の初め。世はすぐにコロナ禍に入った。国内外のエンタメ事業が打撃を受ける中だったが、シャナは覚悟を決めてレッスンを受け続けた。そして、最近まで1度も帰国しなかったという。

「練習生に受かった当時、私にすごい実力があったわけではなく、将来性を見てのことだと思っていたので、ホームシックもなく、『ずっと、ここにいてやる』という思いでした。（韓国で）デビューが決まったのは約1年前でしたが、入所以来、両親と会えたのはついこの前で約3年ぶりでした。あまりに久しぶりで、芸能人に会っているみたいでした（笑）」

　そんな根性娘は、グループの特徴を「カッコ良さ」と表現した。確かにデビュー曲「HIT YA!」も、この日、日本ガイシホールのステージで披露した「GRATATA」も、クールな表情で踊り、歌っている。実は「AAA」が、日本での初パフォーマンスだったが、観客約1万人の大半にその存在が認知されていた。

「（出番前）日本人の方から『前から応援しているよ』と声を掛けられましたし、受賞した後に私が『ラピス（Lapillusのファン）、ありがとう』と言ったら、大きな歓声が返ってきました。すごくうれしかったです」

　韓国を飛び出しての海外展開は既に始まっており、9月に開催したフィリピンでのファンミーティングには、会場に約8000人が集結。中米遠征も予定しているという。待望の日本デビューは来年に予定されているが、今年のNHK紅白歌合戦には、TWICE、LE SSERAFIM、IVEとK-POPのガールズグループが出場するなど、日本市場でも熾烈な争いが繰り広げられている。そこに参入するにあたり、シャナは強い気持ちを抱いていた。

「ライバルは多いですね。今日の授賞式でもいろんなグループを見て、見習いたいところもたくさんありました。私個人としては、ステージでの見栄えを良くしたいですし、もっとオーラが出せるようにしたいです。そして、グループ全体として実力を上げていきたいです」

　Lapillusは多国籍のメンバー構成ゆえに、扱える言語も豊富。グローバルな活動を目指す中、シャナはガッツとリーダーシップで前進していく。