いよいよ23日に初戦を迎えるサッカーワールドカップ日本代表。ワールドカップの時期になると、毎回議論されるのが「にわかファン」の存在だ。4年に一度だけ熱狂するミーハー的な存在について、長年のサッカーファンからアレルギーの声が漏れることもあるが、選手たちは実際にどう思っているのか？　20日に開幕を迎えたばかりのサッカーの祭典に日本中が沸く中、サッカー初心者でも大会を楽しめる方法、そしてサッカーフリークに推したい観戦ポイントを元日本代表DF田中マルクス闘莉王氏に聞いた。

　世界的な大会、W杯が開催されるたびに取りざたされる「にわかサッカーファン」「にわか代表ファン」の是非。サッカーに詳しくはないが、試合を見たら周囲の盛り上がりとともに思わずファンになってしまう――。そんな人も多いはずだ。闘莉王氏はそんな初心者サポーターについて、「まず、誰かかっこいいか探してみる。サッカー選手はだいたいみんなイケメンだよ」と笑う。推しメンを探すことを第一歩とアドバイスしてくれた闘将。にわかファンに優しい視線を注いでいる。

「にわかファン？　いいと思います。今の日本サッカー界の状況では大歓迎ですよ。サッカー人気をとにかく取り戻したい。全世界で50億人が観戦すると言われるぐらい、W杯は楽しいんだから、興味のなかった人たちが盛り上がっても仕方がない。にわかが転じて、熱狂的なサポーターになる人もいるわけだから、にわかが始まりで大丈夫と思います」

　オフサイドなど細かいルールを元に成り立っているサッカー。右も左もわからない初心者サポーターは推しメン探しの次に、どんな楽しみを探せばいいのか。

「『あの選手、ゴール決めたらどんなポーズをするのか？』と想像するだけでも楽しいですよね。そこから詳しくなって『なんであの選手が出ているの？』『あの選手はどうして今日の試合は出ていないの？』と思うところから始まると思います」

　サッカー観戦の華の1つ、ゴール後のパフォーマンスをサッカーにわか生活の二歩目にしてもいいのでは、と闘莉王氏は話していた。一方、国内外のサッカーに精通したサポーターにとってはどういった部分が注目ポイントになるのか。

「ワールドカップは4年に1回しかない。前回の大会で強かったチームがなぜ弱くなったのか、優勝候補なのになぜダメだったのか……。それを調べていくうちにたどり着く場所がすごく興味深いことがある」

　今回の開催国・カタールには何度か足を運んだことがあるという闘莉王氏。カタールを訪れるサポーターへのコメントを求めると、「カタールは厳しい国だからね」と切り出した。

「どこでも酒を飲めるわけではないし、けっこう大変だと思う。でも、行くんだったらどういうスタジアムなのを見るのもいいんじゃないかな。スタジアム内の距離が近いみたいだから、全部のスタジアムを回れると思います」

　日本代表メンバー決定の人選などに常に辛口で切り込むなど、話題を呼ぶYouTube「闘莉王TV」。元日本代表FW城彰二氏とのコラボ動画が急上昇ランキングに入るなど、さらに勢いを増しているが、このたびプライベートコミュニティ「闘莉王TVプロジェクト」をローンチした。

　11月27日のカタールW杯コスタリカ戦では東京・渋谷区でメンバー限定の同時観戦イベントも開催することも決まった。「みんなの顔をみながら話をしたい。日本代表にとってこの4年間で一番大事な試合。絶対に負けられない一戦で、みんなと一緒に盛り上がりたいですね」と話している。熱い闘将節で列島を盛り上げてくれそうだ。

話題沸騰「闘莉王TV」のプライベートコミュニティではリアルイベントも開催している
https://community.camp-fire.jp/projects/view/638044