日本車に惚れる米国人女教師、愛車はホンダS660 「せっかく日本にいるから楽しい車に」
日本の車イベントには外国生まれの女性ドライバーの姿もある。米国ミシガン州出身のカトリナさんは、両親がゼネラルモーターズ(GM)勤務という、根っから車一家で育った。8年前に来日し、現在の愛車はホンダS660。その写真を見た父の反応は……?
デトロイト近郊のGM一家 愛車遍歴は「GMかシボレーばかり」
日本の車イベントには外国生まれの女性ドライバーの姿もある。米国ミシガン州出身のカトリナさんは、両親がゼネラルモーターズ(GM)勤務という、根っから車一家で育った。8年前に来日し、現在の愛車はホンダS660。その写真を見た父の反応は……?(取材・文=水沼一夫)
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カトリナさんは“車の街”デトロイトから車で1時間の場所で育った。
フォード、GM、クライスラーのビッグ3とともに発展。紆余(うよ)曲折を乗り越えながらも、古き良き米国のエネルギーを強く感じさせる街だ。
そんな環境と両親の影響か、物心つくと、動くものに興味を持つようになった。
「エンジンがついたものが好きでした。ミシガン州は湖が多いです。湖の隣に住んでいたから、子どもの頃から船やジェットスキー、スピードボートなどで遊んだり、運転していましたね」
実家の愛車遍歴はもちろん、「GMかシボレーばかり」。姉もGMCのアメリカンサイズのSUV「テレイン」に乗っているという。
来日したきっかけは「私はアニメが好きだし、日本の文化は大好き。日本語は言語としてすごくきれいです。日本語を勉強するなら、日本に住んだほうがいいと思って」。それから8年目。現在は小学校で英語を教えながら、趣味としてカーライフを楽しんでいる。
ビーチブルー・パール色の愛車を手に入れたのは4年前だった。希望は小さい車。GMの車も探したものの、日本では種類が限られていた。
「日本はJDM(日本車)文化、車カルチャーが有名で、せっかく日本にいるから楽しい車に乗りたいな」
どうせ乗るなら、日本らしい車がいい。無数にある車種の中から選んだのはS660だった。中古価格は約200万円。それほど距離を走っておらず、新車同然だったという。
「この色が好きで、この車を選びました。純正のホイールもすごく気に入っているので、たぶん一生変えないです」と、いちずな愛を語る。
初参加のコンテストでトロフィー獲得 「もっといじりたい」
カスタムは、「ウイングつけてマフラーもつけて、黒のストライプをつけたり、シール塗ったり」と個性的だ。
さらにカーイベントにも顔を出し、交流の輪を広げている。
昨年は埼玉で行われた女性オーナー専用のイベント「ガールズカーコレクション」に初参加。スポーツカーやアメ車、旧車など、30台ほどが集まった。「コンテストがあって、トロフィーをもらいました。20~30台の中で、一番かっこいい賞。車のイベントは楽しい。もっといじりたい。もっとかっこよくなってイベントに出たいです」と、情熱を燃やしている。
米国の父親に愛車の写真を見せると、「なんでシボレーじゃないの?」と当然のように問われた。
カトリナさんは、「だけど結構、応援してくれたり、マフラーかっこいいねって言ってくれます」と笑顔。
1年に1回程度、サーキットでも走行しており、日本の奥深い車文化の魅力を味わっている。