俳優・坂東彌十郎が北条時政を演じるNHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」（日曜午後8時）の第42回が6日に放送され、第38回で失脚し鎌倉を去った時政が、最後にサツキ（磯山さやか）という女性と伊豆で余生を送る様子が描かれた。その後、亡くなったことも伝えられ、この日の放送が時政の最後の登場となった。

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　彌十郎は「おなごには苦労しない」とされる時政について「まっすぐなところじゃないですかね。守ろうと思った女性は必ず守るというのは、やっぱり女性にも通じるんじゃないかな、という感じですよね。だから尽くしてくれるし、でもポンコツだから女性は甘えさせてくれない（笑）。そういう女性がきっと時政は好きなんでしょうね」とコメントした。

　時政の笑顔にも言及。「それはもう本当に、周りの人がつくってくれた笑顔で。泰時（坂口健太郎）が会いに来てくれて僕が目覚めるときに、『…うん』って顔をじっと見て、『あれ……誰……？』と思っている間に、泰時がとてもいい笑顔をしてくれるんですよ。それでもう、昔の気持ちに戻れる部分もあるし、サツキ（磯山さやか）も言葉はきついけどやっぱり優しいし。伊豆にいたころの北条の雰囲気が、またあそこに戻れたというのはやっぱり、時政が一番幸せだったということじゃないですかね」とした。

　また、北条時政を演じきっての思いには「時政はダークというイメージを皆さんも持っていらっしゃっただろうし、僕も、もともと持っていましたけども、一貫して家族のため、それから国のために頑張る。『それ以外はもうどおうでもいいよ、ポンコツで』というところは最初から最後まできっと一貫していたんだなと思います。それが時政らしい、いいところだったなと思っています」とコメントした。

　ラストシーンには「いい終わり方。皆さん壮絶な死に方をなさっている中で、最後にこのホワンと柔らかいシーンで終われるというのは、きっと時政だけなんだと思いますよ。それを最後にプレゼントしてもらったような気がするので、これも三谷幸喜さんに感謝ですね」とした。