マスク「屋外では原則不要」、女性の本音は? 化粧や悩み続々「やはり周りの目が気になる」

秋の行楽シーズンで外出の機会が多くなる中で、気になることが、屋外でのマスク着用だ。新型コロナウイルス禍の生活でどこでもマスクを付けることが半ば一般化したような雰囲気があるが、10月に入ってから、国・政府は「屋外では原則不要」のメッセージを発信することが多くなってきた。マスク着用を巡ってはとりわけ化粧や肌荒れなど、女性の悩みが多く聞かれてきた。“ノーマスク”の広がりについて、女性たちの本音に迫った。

マスク着用を巡っては女性の悩みが数多く聞かれる(写真はイメージです)【写真:写真AC】
マスク着用を巡っては女性の悩みが数多く聞かれる(写真はイメージです)【写真:写真AC】

子どもの「情緒面の成長に不安」の声も…「鼻のシミが増えました」切実な訴え

 秋の行楽シーズンで外出の機会が多くなる中で、気になることが、屋外でのマスク着用だ。新型コロナウイルス禍の生活でどこでもマスクを付けることが半ば一般化したような雰囲気があるが、10月に入ってから、国・政府は「屋外では原則不要」のメッセージを発信することが多くなってきた。マスク着用を巡ってはとりわけ化粧や肌荒れなど、女性の悩みが多く聞かれてきた。“ノーマスク”の広がりについて、女性たちの本音に迫った。

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 厚生労働省のツイッターアカウントは、10月に複数回の投稿で、「屋外では原則不要」のアナウンスを発信をしている。17日には「マスクの着用については、屋外では原則不要です。例外的に、近くで会話をする場合などでは着用が推奨されます。屋内でも、人との距離が確保でき、会話をほとんどしない場合は、着用不要です。基本的な感染対策はメリハリをつけて、マスクは場面に応じた適切な着脱に努めていただくようお願いします」と呼びかけた。具体例として、屋外では「徒歩や自転車での通勤・通学など、人とすれ違う時も不要」とし、2メートル以上の距離を保って会話をする際もマスクは要らないとの見解を示している。

“脱マスク”や“マスク着用義務化”といったワードは、ネット上で常に賛否の激しい議論を呼び起こし、「マスク警察」現象が起こるなど、機微に触れるテーマでもある。

 こうした中で、接客業の20代女性は外では基本的に付けていないといい、「苦しいし、蒸れるし、肌が荒れるんです。あごのところにたまにニキビができます。リップとファンデーションがマスクに付くのも嫌です」と、マスクによる悪影響を挙げる。「電車など人が密集するところ以外はマスクを付けなくてもいいのではないでしょうか。でも、屋外ではまだマスクをする人の方が多いので、外しにくいと思うところもあります」といい、人目が気になるよう。「もっと前に(屋外で不要と)言われていたとしても、コロナ感染が怖くて外せなかったかもしれません」とのことだ。

 30代の女性は、「基本屋外では、特に公園などでは、もっと鼻から堂々と空気を吸いたいです」との思いを打ち明ける。ただ、実際はこの秋も「屋外でもマスクを着用しています」。理由について、「やはりまだ周りの目が気になるからです。不快な思いをする方が1人でもいるのならば……という気持ちがあります」という。「マスク着用頻度が上がって、鼻のシミが増えましたし、髪型によっては髪型が崩れることがあります。屋外で外してOKということがもう少し浸透すればうれしいです」との本音を教えてくれた。

 また、1児を育てる30代の女性は「マスクを着用することで化粧がとれたり、酸素不足を感じることは悩みでした。逆によかったことは化粧をきっちりしなくてもごまかせることですかね。私自身は本来は元々ちゃんと化粧をするのが好きなタイプなので、それをしなくなったのはデメリットの方になるかもしれませんが……」と、自身がしっかり化粧をしなくなったことに複雑な心境も。

 子育てをしているからこその思いもある。「個人的にはもう今の状況ならマスクはいいんじゃないかと思っているので、ノーマスクの方向にいっているのはよかったとは思っています。特に子どもには、夏場は熱中症の心配など体調の面での不安があります。あとはよく言われていることですが、人の表情が読めなかったり、情緒面の成長の不安など、マスクをすることのデメリットの方がはるかに上回る気がします」。周囲を含めて、子どもがマスクをしている写真ばかりのためアルバム作りに苦労している人が多いという。

 女性は続けて、「コロナ禍の2年半でマスクの立ち位置がずいぶん変わり、今はどうしても、『マスクをするかしないかの二択』みたいな雰囲気になっているような気がします。個々に事情があるだろうし、自分は元々花粉症なのでコロナじゃなくても春先はマスクを付けているので、これからもマスクが必要な時は普通にすると思います。なので、コロナ関係なく、マスクをしていてもしていなくても、なんとも思われないような世の中に早くなってほしいと思います」と切実な思いを寄せた。

 一方で、60代の女性は気管支の持病を持っており、マスクをすると苦しくて苦手でありながらも、花粉症でもあるためマスク着用には苦労してきた。「『屋外では原則不要』の指針が示されることで、今度は屋外でマスクを外さない人が後ろ指をさされることがなければいいのですが……。感染対策もありますし、いろいろな事情でマスクを着用したり、外している人がいると思います。屋外でマスクをしている人に必要以上に関心を示さなくてもいいことなのかなと思っています」と話す。

 もちろん一番大事なのは、できる範囲で感染予防に取り組むことだ。外出時のマスク着用を巡って過剰反応は避けたいところだが、まだまだ気をもむ場面が続きそうだ。

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