「舞いあがれ!」で注目の浅田芭路 “天才ぶり”と経験豊富な9歳子役の意外な素顔

 NHKの連続テレビ小説「舞いあがれ!」(月~土曜、午前8時)で主人公・岩倉舞の子ども時代を演じる浅田芭路。9月に9歳になったばかりの小3。物語は東大阪や五島列島を舞台に、舞が空への夢に向かって奮闘する姿を描く。成長した舞は女優・福原遥が演じる。子ども時代の舞は子どもらしさと体調に不安を抱え、引っ込み思案という陰と陽の両面を併せ持つ設定。そんな難役を巧みに演じる浅田の素顔を探った。すると天才、ベテラン、努力家という言葉が似合う女の子だった。まずは天才部分を紹介したい。

「おばあちゃんになっても芝居を続けたい」と語る浅田芭路【写真:ENCOUNT編集部】
「おばあちゃんになっても芝居を続けたい」と語る浅田芭路【写真:ENCOUNT編集部】

目指しているのは「大人になって朝ドラのヒロインを演じること」

 NHKの連続テレビ小説「舞いあがれ!」(月~土曜、午前8時)で主人公・岩倉舞の子ども時代を演じる浅田芭路。9月に9歳になったばかりの小3。物語は東大阪や五島列島を舞台に、舞が空への夢に向かって奮闘する姿を描く。成長した舞は女優・福原遥が演じる。子ども時代の舞は子どもらしさと体調に不安を抱え、引っ込み思案という陰と陽の両面を併せ持つ設定。そんな難役を巧みに演じる浅田の素顔を探った。すると天才、ベテラン、努力家という言葉が似合う女の子だった。まずは天才部分を紹介したい。(取材・文=中野由喜)

「2歳の頃、ディズニープリンセスのアニメ映画が大好きで、いろんな作品のDVDを何度も繰り返し見ていました。2、3回見ただけで出てくるせりふや歌を全部覚えられたので真似をしていました。たとえばアリエルとか主人公を私が演じて相手役をママにやってもらって遊んでいました」

 数回DVDを見ただけでせりふを記憶できたことは驚きだが、さらに驚くのは自分の役だけでなく、相手をする母の演じる役のせりふも正確に記憶して母に教えていたという。

「見ているとせりふが頭に入ってくるんです。登場するキャラクターの動きも入ってきます。ベッドでピョンピョン飛び跳ねながら真似していました。その頃からお芝居が好きでやりたいなと思っていたと思います」

 天才ぶりに驚くが、2歳で現在の芸能事務所「スペースクラフト・エージェンシー」に入りキャリア7年になる。大人なら中堅だが、あえてベテランと言いたくなる。理由は7年間の仕事の量。ドラマ32本、映画8本、CMは42本という大人顔負けの驚異的な数。ドラマは朝ドラの「なつぞら」、「ちむどんどん」、大河ドラマ「麒麟がくる」にも出演した。経験豊富な9歳。ただ朝ドラの主人公の幼少期を演じるのは初めて。ここで「舞いあがれ!」について聞いてみた。

「出演が決まったと聞いた時は夢の世界に入ったようなフワフワした気持ちでした」

 主人公は、せりふの量が多く、長ぜりふもあって大変なはず。

「舞ちゃんの気持ちを考えながら夢中になって台本を読んでいたので、あまり大変だなと感じることはなかったです。舞ちゃんがどんな気持ち、感情でこの言葉を言うのかを考えて台本の空いている所に舞ちゃんの気持ちや感情を書き込んで覚えました」

 誰かに教わったのだろうか。

「自分で考えてやっていました」

 大人顔負けの9歳。やはり天才、ベテランという言葉が似あう。ここでもう一つ加えたい言葉がある。努力家だ。

「今年放送されたNHKの『二十四の瞳』では私が演じたマアちゃん(香川マスノ)のことだけでなく、そのお友だちが、どんな子たちなのか全部ノートに書きました。そしたら自分の役だけでなく他の役のことも分かるし、みんなとも仲良くできたし、撮影がうまくいきました。あと共演する俳優さんの作品を見て勉強します」

 まだ9歳。経験のない状況での気持ち、感情を表現することもあるはず。

「『舞いあがれ!』では台本を最初から最後まで全部読んで、舞ちゃんがどんな子か考え、弱々しい子かなとか、どんな性格かなとか、どんどん考えて気持ちを作っていきました。(自分の経験のない領域の気持ちは)本や映画やドラマを見たり、漫画を読むのも好きで、ニュースも見ます。いろんなことを考えながら見たり読んだりしています。ドラマは1日1本、必ず見ています」

 今回の舞を演じるためにどんな準備をしたのか。

「舞は絵を描いたり、工作が好きな子。私もドラマに出てくるウサギのスミちゃんとか五島の素敵な景色の絵を描いたり、ドラマと同じような工作をして役作りをしました」

 福原とはどんな話をしたのか。

「大好きな俳優さんで、『頑張ってね』と声をかけてくれたのがすごくうれしかったです」

 あまりにもしっかりしているので、感心していると「普通の子どもです」とかわいい笑顔を見せてくれた。子どもらしい面を教えてもらった。

「寂しくなったり、夜、暗くて怖い時とかはママに『ギューして』と言っています。あと、悪者と地震が怖いです」

 将来の夢を聞いてみた。

「おばあちゃんになってもお芝居を続けていたいです。お芝居は見てくれる人を幸せにしたいという気持ちでやっています。5、6歳の頃からこの女優さんはすてきだなと思ったり、お芝居を見て感動したり、温かくなったりしたので、私もこういう女優さんになりたい、お芝居で人を幸せできるようになりたいと思ってきました。お芝居は自分以外の人になれるし、監督と一緒に役を作っていくのも楽しいし、見てくれた人が幸せになってくれたら私もうれしいです」

「舞いあがれ!」のメイク現場では、ヒロインが座る席が固定されている。周囲から「大人になったらその椅子に座るために戻っておいで」と言われたという。

「ヒロインの椅子に座ることを目指しています。今、目指しているのは大人になって朝ドラのヒロインを演じることです」

 最後に、芝居以外で楽しいことを聞いてみた。宿題もあるし、せりふを覚えないといけない。遊ぶ時間も少ないはずだ。

「学校で先生にいろんなことを教えてもらいながらお友だちと勉強したり、遊べるのはありがたいなと思います。お芝居を頑張った後にみんなと一緒にいられるのでつらくはないです。お友だちも『舞いあがれ!』を録画して見ていると言ってくれます。私が出ているCMも見たと言ってくれます。うれしくなります。先生もお友だちも『このあと撮影あるんだよね。頑張ってね』と応援してくれています。みんなが応援してくれるから頑張れます」

 食べ物の好き嫌いもなく魚は上手に骨を取り除き、きれいに食べるという。とにかくしっかりしている。苦手なのは地震と暗闇と悪者くらい。

「夜、家の戸締りは私が全部やっています。悪者が入ってこないように」

□浅田芭路(あさだ・はろ) 2013年9月5日、東京生まれ。3歳の時にNHKのBS時代劇「赤ひげ」でドラマデビュー。以降、NHKの大河ドラマ「麒麟がくる」、連続テレビ小説「なつぞら」「ちむどんどん」「舞いあがれ!」TBS系「下町ロケット」など多数のヒット作に出演。映画は「MOTHER」「約束のネバーランド」など。CMはクレハ「NEW クレラップ」新クルミ(妹)役、JR東海「スマートEX 家族×女子」編、マクドナルド ハッピーセット、UHA味覚糖「特濃ミルク8.2」、富士通Japan「北海道 神恵内村」編など。

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