【RIZIN】扇久保博正、これから格闘技に触れる人へ見せたいもの「やり切れば結果は出る」

格闘技イベント「湘南美容クリニック presents RIZIN.38」(25日・さいたまスーパーアリーナ=ABEMAで完全生中継)で“日本人キラー”キム・スーチョル(韓国)と対戦する扇久保博正(パラエストラ松戸)。昨年大みそか以来の試合で見せたい背中や堀口恭司との対戦時期について話を聞いた。

堀口恭司との対戦を語る扇久保博正【写真:山口比佐夫】
堀口恭司との対戦を語る扇久保博正【写真:山口比佐夫】

堀口恭司は「もう1回やって勝ちたい」

 格闘技イベント「湘南美容クリニック presents RIZIN.38」(25日・さいたまスーパーアリーナ=ABEMAで完全生中継)で“日本人キラー”キム・スーチョル(韓国)と対戦する扇久保博正(パラエストラ松戸)。昨年大みそか以来の試合で見せたい背中や堀口恭司との対戦時期について話を聞いた。(取材・文=島田将斗)

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 3月末の怪我が原因で長くリングから離れていた。今まで具体的なけがの状況はあまり語られていなかったが「マジでこれやべーな」というレベルの故障だったという。

「もしかしたら手術をして、今年1年はできなくなるかな? と思うくらいのもので……。2か月くらい練習ができなかったんですよね。結果的に回復して手術はしないで済んだのですが。6月か7月に試合があるだろうなって自分で想定して、ここから上げていこうというところだったのでかなり落ち込みました」

 復帰戦で“日本人キラー”と戦う。スーチョルは対日本人選手7連勝中の強豪コリアンファイターだ。「ONE Championship」で活躍する佐藤将光らもこの男に敗れた。だからこそ扇久保は燃えている。いわば“敵討ち”のようなものだ。

「昔から知っている選手で『ONE』でも『Road FC』でも王者になっていて強い選手だなって思っていました。戦ってそこで自分が勝てば日本人の力が証明されるので楽しみです」

 そんなスーチョルに対し、特に勝っている部分をあげるならば「スピード」と豪語。ファイトスタイルが似ているという話をすると思わず口もとが緩んだ。

「めっちゃ似ていると思います。特にキム選手は、ディフェンシブな選手ではなくてかなり攻めてくる選手。激しい試合になるし、噛み合うんじゃないかなと思っています」

 カード決定後にも堀口恭司との3回目の対戦を望む声は多く上がっていた。榊原信行CEOはタイミング的に今ではないという判断を下していたが、それは扇久保本人も同じだ。

「やっぱり2回負けている相手なのでもう1回やって勝ちたいという気持ちが強い。やるのであればもっと盛り上がって、扇久保の相手は堀口しかいないってなったときにやるのが1番です。自分ももっと良い試合を見せなきゃいけないと思っていますし、堀口選手も2連敗しているそこも含めてですよね」

 今大会は北米へ向けても配信される。扇久保にとってRIZINは「UFCに契約してもらえずにいたときに拾ってくれた」という大きな存在。今大会への思い入れは強い。

「RIZINも世界的に『UFC』とか『Bellator』とかに引けを取らない団体にしたい。そこを米国とかのファンの人に知ってもらうためにすごい大事だと思っています」

 ハーフタイムショーがあるなど、普段とは違う層も試合を観戦する。扇久保は「人にはない泥臭さが僕の強みだと思うのでそういうのを見せたいです。最近やっていないのにどうせ無理だろうとか、予想とか多いじゃないですか。そういうのではなくてやって最後までやり切れば結果は出るんだぞっていうのを見せたい」と熱くなった。

 朝倉未来―フロイド・メイウェザーのようなエキシビションマッチを「楽しみ」としながらも率直な心境も明かした。

「一発当てたことがすごい、それか、倒されずにいて朝倉未来すごいって言われると思います。勝負じゃないじゃないですか、そういう方がみんな見るのかな?って思いますね。自分は、ああいうのをやってみようとは思わないです」

 昨年大みそかに行われたバンタム級JAPANグランプリでの扇久保の姿。根性と泥臭さを体現した試合運びで優勝候補だった井上直樹、朝倉海を連破した。そんな職人ファイターは韓国最強戦士とリングで何を見せるのか。35歳ベテランの“生きざま”を目に焼き付けたい。

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