史上初となる女子だけのPPV、10月28日「エボリューション」でも防衛した同王座は、19年1月12日「NXT UKテイクオーバー：ブラックプール」にてトニー・ストームに明け渡すのだが、1月27日「ロイヤルランブル」の女子ランブル戦に登場。11月からはスマックダウンにも現れ、11月24日「サバイバーシリーズ」への布石を作っていった。そして、PPVでは女子5対5イリミネーションマッチでチーム・ロウ、チーム・スマックダウンを破り、エース格としてチームNXTに勝利をもたらしたのである。

　NXTに戻ってからは12月18日、シェイナ・ベイズラーからNXT女子王座を奪取、第10代王者となった。UKとNXT、両方の女子王座を獲得したのはリプリーが初めてだ。その後、今年2月10日オンタリオでロウ初登場。この日、無冠となったベイズラーがロウ女子王者のベッキー・リンチを襲撃すれば、リプリーはシャーロットに対戦を要求した。リプリーに興味を持ったというシャーロットはランブル戦優勝で得た「レッスルマニア36」でのタイトル挑戦権をNXT王座獲りに行使すると明言。第2代王者シャーロットは、5年ぶりとなるNXT女子王座奪回に敢えて狙いを定めたのである。

　シャーロットの指名からもわかるように、NXTはもはやロウ、スマックダウンへの登龍門ではなく、第3ブランドとしてメインブランドと肩を並べたと言っていい。そこに大きく貢献したのが女子部門であることは間違いない。カイリ・セインはすでにメインロースターとして定着し、アスカとのタッグでベルトも巻いた。また、PPVのメインも張っている。そこに加えてリプリーとシェイナ・ベイズラーが「レッスルマニア36」で揃ってタイトル戦をおこなうことになろうとは。「ディアナ4周年記念大会」での日本デビューからジャスト5年にあたる20年4月5日。今年は2日間開催の「レッスルマニア36」となるだけにリプリーの試合がどちらに組まれるかわからないが、いずれにしても5年前には誰も想像できなかった、いや、ほとんどのファンが存在さえ知らなかったリア・リプリー(デミ・ベネット)の大出世。

　そういえば、あの日の後楽園(15年4月)でタイトルマッチのリングに立っていたのはSareeeだった。そのSareeeも近い将来WWEスーパースターとなるだろう。リプリーとSareeeの再会にも期待したいが、まずは4月4＆5日「レッスルマニア36」。リプリーのリップタイド(変型パワーボム)が爆発するか!?
（日付はすべて現地時間）