「六本木クラス」に“フジテレビ”が登場 波紋呼ぶ撮影意図「恩返し?」【変更点リストあり】

俳優の竹内涼真が主演を務めるテレビ朝日系「六本木クラス」(毎週木曜、午後9時)の第10話が8日夜に放送された。Netflixで配信され世界中で大ヒットとなった韓国ドラマ「梨泰院クラス」の日本リメーク版。主人公の宮部新(みやべ・あらた)が父親を死に追いやった大手外食産業・長屋ホールディングスの長屋茂会長への復讐(ふくしゅう)を誓う青春群像劇で日韓共同プロジェクトとして制作された。この日の放送ではオリジナル版のエピソード12の冒頭から同13のラストまでの部分が描かれ、なぜかライバル局のフジテレビ社屋が大きく映り込むシーンが登場した。

「六本木クラス」の背景に登場したフジテレビ社屋【写真:ENCOUNT編集部】
「六本木クラス」の背景に登場したフジテレビ社屋【写真:ENCOUNT編集部】

平手友梨奈が乗ったブランコは仮設

 俳優の竹内涼真が主演を務めるテレビ朝日系「六本木クラス」(毎週木曜、午後9時)の第10話が8日夜に放送された。Netflixで配信され世界中で大ヒットとなった韓国ドラマ「梨泰院クラス」の日本リメーク版。主人公の宮部新(みやべ・あらた)が父親を死に追いやった大手外食産業・長屋ホールディングスの長屋茂会長への復讐(ふくしゅう)を誓う青春群像劇で日韓共同プロジェクトとして制作された。この日の放送ではオリジナル版のエピソード12の冒頭から同13のラストまでの部分が描かれ、なぜかライバル局のフジテレビ社屋が大きく映り込むシーンが登場した。

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(※以下、ドラマの内容に関する記述があります)

 第10話のハイライトは、「二代目みやべ」の料理長を務める綾部りく(さとうほなみ)が料理対決番組「三ツ星スタジアム」に出演。麻宮葵(平手友梨奈)に寄せる思いと勝利欲のあまり、長屋龍二(鈴鹿央士)はりくのプライベートをネットニュースに流してしまう。自身がトランスジェンダーであることを広く世間に知られたりくはショックを受け新の前で泣き崩れる……。そんなりくを遠くから励ましたのが葵だ。「二代目みやべ」への投資を再度要請するため、資産家がいる熱海の別荘をたずねた葵が、りくに詩集の中の言葉を送る。

 そんな葵は新に愛を告白したが、新から「好きになるな」と突き放されショックを受けていた。りくは葵にしばらく距離をとるようアドバイス。葵は海とレインボーブリッジが見渡せる公園のブランコに乗って心を落ち着かせようとしていた。この場面で登場するのが東京・お台場の風景だ。ブランコに揺られる葵の背景にはフジテレビの社屋がドカーンと映り込んでいる。かなりのアップで、社屋シンボルの球体こそ映っていないが、ごつごつした外見からしてフジ社屋であることは一目瞭然だ。いったいどういう意図なのか?

 実は7月23日に放送されたフジテレビ系お笑いバラエティー番組「新しいカギ」の中で「六本木クラス」の新作パロディーコント「ギロッポンクラス」が登場した。「ギロッポン」という言い方に象徴されるように、登場人物全員が業界人という設定で単語を反対から読む独特のせりふが笑いを誘いSNSで話題となった。また、料理対決番組「三ツ星スタジアム」は93年から99年までフジテレビ系で放送された大ヒット料理バラエティー番組「料理の鉄人」を彷彿(ほうふつ)させるセットで、料理対決の結果が出るまでの緊張感を表現するピアノの音もそっくりだ。放送担当記者がこう話す。「『六本木クラス』のスタッフがフジテレビの番組を意識しているのは明らか。ちょっとした“恩返し”なのかもしれません」。

 ちなみに、お台場海浜公園内に出向いて平手が乗っていたブランコを探したが、該当するものはなかった。公園内で緑地管理をしていた係員に聞くと「このあたりにブランコはありません。(テレビ画面を見て)おそらく何もないところにブランコを持ち込んだのでしょう。イベントで設置することはたまにありますから」。

 もともと緑地だったところにわざわざブランコを持ち込んで背景にフジテレビ社屋が入るようにアングルを調整して撮影した「六本木クラス」のスタッフ。意図はともあれ珍しい映像だったことは間違いない。

※第10話の主な設定変更は以下の通り。

・「梨泰院クラス」セロイにふられたチョ・イソがタンバム店内のテーブルで焼酎を飲んでいる
→「六本木クラス」新にふられた葵が二代目みやべ店内のカウンターで日本酒を飲んでいる

・「梨」客が行列するタンバム。冷蔵庫の焼酎がなくなり隣の店に行って借りるようセロイが指示
→「六」客が行列する二代目みやべ。料理番組で1位になったたこやき風きのこのクリームシチューが登場。番組の回想シーンを挿入。冷蔵庫のビールがなくなる

・「梨」傷心のチョ・イソが街中の公園のブランコをこいでいる
→「六」傷心の葵が海の見える東京・お台場の公園でブランコをこいでいる

・「梨」刑務所にいるチャン・グンウォンが父親であるチャン会長の携帯に電話。スマホには「発信番号表示制限」の文字
→「六」同上。スマホには電話番号が数字で表示されている

・「梨」投資会社が投資を撤回。セロイらが投資会社事務所を訪れると移転していた
→「六」このシーンはカット

・「梨」セロイの会社にオ・スアがチャン会長からの花を持って来社。花には「安分知足(高望みをせず満足すること)」の文字
→「六」新の店に花を持った優香が現れる。「御祝」と書かれている

・「梨」オ・スアと話しているセロイにチョ・イソがタンバム店内から電話
→「六」同上。タクシー車内から電話

・「梨」セロイが投資家リストを見ている。文字情報だけ
→「六」新が投資家リストを見ている。顔写真付き

・「梨」資産家の老女がベンツに乗って長家本社ビルを訪問
→「六」同上。ロールスロイス

・「梨」チャン会長に反旗を翻したカン・ミンジョン長家専務が車を運転し資産家の老女とタンバムを訪れる
→「六」資産家の老女が二代目みやべにいる。移動方法は不明

・「梨」資産家の孫がトニーであることを知ったセロイがトニーを利用するのをためらい投資を断る
→「六」資産家が長屋の知り合いだという理由で投資を断る

・「梨」セロイがスアと庶民風焼肉店で食事
→「六」バー風の高級焼肉店で食事

・「梨」セロイが考えを変え投資を再要請するためイソに電話。イソがいたのは済州島にある資産家の別荘。窓の外にプール有り
→「六」同上。熱海。プール有り

・「梨」料理長のマ・ヒョニがトランスジェンダーだというネットニュースが拡散され、スタジオの番組スタッフが陰口をたたく
→「六」同上。番組プロデューサーが新とりくにすスマホを見せ、「話題の美人料理人・綾瀬りく トランスジェンダー告白に、両親困惑」という見出しのネットニュースを示す。「美人料理人」「女性料理人」という表現を番組内で使っていたことについて「配慮が足りず申し訳ありませんでした」と謝罪。りくは「親に言ってないのに、なんで」と絶句。りくと龍二との会話とりくの幼少期の回想シーン、ネットの書き込みシーンを追加

・「梨」ショックを受けたマ・ヒョニがテレビ局内の暗いシートで泣いている。セロイが「心の底から怒りがこみあげてくる」と憤怒の表情
→「六」同上。社屋屋上庭園のベンチ。「心の底から~」のせりふはなし

・「梨」スタジオに現れたマ・ヒョニは白いセーター。スタジオの扉が自動的に開く
→「六」スタジオに現れたりくは上下とも黒の衣装。りくが両手で扉を開く

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