心に訴えるプロの演出で勤務先への理解深める「企業史演劇」 多様化職場の向上策を探る

医療法人社団「桐和会」の「企業史演劇」【写真提供:クリーク・アンド・リバー社】
医療法人社団「桐和会」の「企業史演劇」【写真提供:クリーク・アンド・リバー社】

外国語字幕で外国人職員にも配慮 周年行事や採用説明会にも幅広く活用

 大きな特徴が、プロの演出・脚本・役者を起用したことだ。総合演出は、介護業界の問題を取り上げた漫画「ヘルプマン!」(くさか里樹、講談社)の舞台化を手掛けた、なるせゆうせい氏が担当。出演者は、文学座所属の劇団員ら実績豊富な役者をキャスティング。映像化にあたっては、監修にドキュメンタリー系バラエティ番組「奇跡体験!アンビリバボー」で企業VTR制作を担当する野尻靖之氏を起用した。

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 実在の人物と背格好が似ている役者を配役するという手の込みよう。25分間の作品は「笑いあり涙ありのドラマ」(藤澤部長)のストーリーで本格的な仕上がりだ。

 さらにポイントとなるのが、英語、インドネシア語、ベトナム語の外国語の字幕制作に対応したことだ。外国人職員へ向けた配慮で、国内の研修だけでなく、ベトナムとインドネシアの現地で実施する採用説明会でも利用するという。

 動き出したユニークなサービス。クリーク・アンド・リバー社では今後、医療・IT業界などに加え、M&Aを行って異なる企業文化が組み合わさった企業へのアプローチも視野に入れる方針だ。

 研修だけでなく周年行事の企画、採用説明会など多くの用途で活用できるといい、藤澤部長は「演劇を通して多様化に対応する企業作りに貢献できれば。ほかにも、情報セキュリティの観点から、情報漏洩がいかに個人と企業にマイナスになるのかということを演劇を通して伝えることもできる。職場環境の改善や、社会問題の課題解決にもつなげたい」としている。

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