じゅんいちダビッドソン、“壊れまくるアメ車”に乗るワケ 500万で買ってレストア300万

お笑い芸人のじゅんいちダビッドソン(47)は、旧車好きオーナーの1人だ。しかも、愛車は日本に数台しかないというシボレーのレアな1台。購入してから300万円以上かけて修理を繰り返しながら乗っている。“アメ車愛”と、思い描くカーライフについて聞いた。

じゅんいちダビッドソンは旧車大好きオーナーでもある【写真:合同会社潤一提供】
じゅんいちダビッドソンは旧車大好きオーナーでもある【写真:合同会社潤一提供】

65年式シボレー・シェベル・マリブSS 希少なコンバーチブル

 お笑い芸人のじゅんいちダビッドソン(47)は、旧車好きオーナーの1人だ。しかも、愛車は日本に数台しかないというシボレーのレアな1台。購入してから300万円以上かけて修理を繰り返しながら乗っている。“アメ車愛”と、思い描くカーライフについて聞いた。(取材・文=吉原知也)

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 愛車は1965年式のシボレー・シェベル・マリブSSです。まず、僕自身がアメリカのカルチャーに影響を受けた世代で、小中学生の頃から、アメリカのクルマやバイク、映画にあこがれがあったんです。それこそ、今年大ヒットの「トップガン」の最初の作品がはやった時代に育ちました。アメ車やハーレーが好きで、もともと自分で車を買えるようになったら古いアメ車を買いたいなと思っていたんです。ヨーロッパ車は頭にはありませんでした。

 候補がいっぱいあって何軒も車屋さんを回った時に、このマリブSSを見つけて、もう一目ぼれ。ひときわ目立っていました。2016年1月のことで、もう6年以上乗っています。500万円で買いました。このクルマはコンバーチブルで、マリブSSの中では希少車の部類に入るんですよ。

 そこからレストアと言うか、ほぼ全部直してます(笑)。旧車は、今の車とは違う感覚で捉えないといけません。買った時は「すごく絶好調ですよ」という話だったのですが、買ってすぐラジエーターから水漏れして、そのあとはオーバーヒートの問題も出てきて。クルマのカスタムに関する番組に出た時に、整備担当の方に見てもらったら、「カスタムの前にこれは1回修理しないとダメです」と言われて、エンジンと足回りをフルレストアしたんです。それと同時に、都内で夏場でも普通に走れるように整備しようと考えて、ラジエーター周りも強化しました。それでも全然終わらなくて。クラシックカーはずっと追っかけなんです。電気系統は50年前のままだったので、1年前に全部取り替えました。よし今度は完璧な状態になったと思ったら、今度はキャブレターのセッティングがちょっとずれてしまい、乗れるんですけどボンボン音を立てるんです。修理に出さないといけないので、最近は乗れてないです。愛着はもちろんありますが、壊れまくって結構お金もかかるので、そっちはしんどい部分もあります。今のところレストアで300万円ぐらいかかってますよ。

じゅんいちダビッドソンと愛車「1965年式シボレー・シェベル・マリブSS」の2ショット【写真:合同会社潤一提供】
じゅんいちダビッドソンと愛車「1965年式シボレー・シェベル・マリブSS」の2ショット【写真:合同会社潤一提供】

「漠然と50歳を過ぎたら、1000万円以上するクルマに乗ろうと」

 それに、旧車ならではのトラブルもたくさんあります。雨漏りをするのですが、キャンプ場で朝起きて片付けて出発しようとしたら、運転席の下に水たまりができていて(笑)。あと、振動の蓄積でハンドルが外れたり。いやいやその時は焦りましたよ。たまたま近くに解体工場があったので工具を借りて直して帰ってきました。まあ、旧車というのは、旧車に乗っているというライフスタイルに自己満足するみたいな、そういう遊びの一種だと思うんです。だから、移動手段の意味の「足」ではなく、高級な趣味みたいな感じなんですよね。

 マリブSSに乗り続けるのか? 難しいところですが、もしある程度クラシックカーの事情を分かってくれて、この車の価値が分かってくれる方がいたとして、折り合いがつけば、譲ることもあるかなとは思っています。下取りに出すつもりはないです。去年、子ども(第1子男児)ができたので、家族乗りもできるように、ジープ・チェロキーを新しく手に入れました。このチェロキーでキャンプに行っていますし、仕事でテレビ局にも乗って行っているので、マリブSSの出番が減っている現状はあります。本当はずっと置いておきたいのですが、都内に住んでいると、ずっと2台持ちというのはなかなか大変でもあります。

 理想のカーライフ。今まで好みの車に乗ってきて、今後も乗っていくのですが、自分を高めるための目標を持つことにしました。今47歳なんですけど、漠然と50歳を過ぎたら、1000万円以上するクルマに乗ろうと。モチベーションを高めるために、この間そういう目標を立てました。そう聞くと、よく知られるヨーロッパの高級ブランドが思い浮かぶかもしれませんが、例えば、50年前のキャデラックで仕上がってるやつを買うと1000万円ぐらいします。もちろんアメ車の選択肢もあります。どうなるか分かりませんが、僕が50を過ぎたら急に、お前全然そんな趣味ちゃうやんけ、という車に乗ることがあるかもしれません。

□じゅんいちダビッドソン、1975年2月4日、兵庫県尼崎市生まれ。97年にデビューし、サッカー元日本代表・本田圭佑の“ものまねネタ”で知られ、「R-1ぐらんぷり2015」で優勝。キャンプ・アウトドア分野でも活躍を見せる。YouTubeチャンネル「ちゃんねるダビッドソン Channel Davidson」を運営。個人事務所「合同会社潤一」代表を務めている。

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