“伝説の女子プロレス団体復活”里村明衣子インタビュー「GAEAこそがプロレス界の王道」【後編】

1995年から10年活動し終止符を打った「GAEA JAPAN」(ガイア・ジャパン)が、旗揚げ日と同じ4月15日に東京・後楽園ホールで一夜限りの復活、「GAEAISM -Decade of quarter century-」を開催する。この大会で里村は師匠である長与千種とタッグを結成するが、もうひとつの注目は、里村自身が手塩にかけた“愛弟子”橋本千紘(はしもと・ちひろ)と長与千種の弟子にあたる彩羽匠(いろは・たくみ/Marvelous)による一騎討ちだ。弟子同士の“代理戦争”とも呼べるこの一戦を里村自身はどう見ているのか?

女子プロレス界を牽引する仙女の里村明衣子【写真:新井宏】
女子プロレス界を牽引する仙女の里村明衣子【写真:新井宏】

“3・11”で一時は引退を決意 だが師匠・長与にかけられた言葉が励みに

 1995年から10年活動し終止符を打った「GAEA JAPAN」(ガイア・ジャパン)が、旗揚げ日と同じ4月15日に東京・後楽園ホールで一夜限りの復活、「GAEAISM -Decade of quarter century-」を開催する。この大会で里村は師匠である長与千種とタッグを結成するが、もうひとつの注目は、里村自身が手塩にかけた“愛弟子”橋本千紘(はしもと・ちひろ)と長与千種の弟子にあたる彩羽匠(いろは・たくみ/Marvelous)による一騎討ちだ。弟子同士の“代理戦争”とも呼べるこの一戦を里村自身はどう見ているのか?

――今回長与千種選手と再び同じリングに立つというのは里村選手としても喜ばしいことですか。

「もちろんです! 長与さんがMarvelous(マーベラス)を旗揚げしてすっごい生き生きしていました。これこそが長与さんだと思うんですね。東日本大震災直後、センダイガールズプロレスリングの選手が花月(引退)とDASH・チサコしか残っていない時期があったんですよ。仙台幸子も結婚で引退して、花月を後継者にしようとしても、なかなか上手くいかなかった。そこで私は、もう辞めようと思ったんです」

――辞めようと思った?

「“もういい”と思って。それを一番最初に長与さんに伝えたんです。でも長与さんは『絶対に辞めるな』と言ってくれました」

――その長与選手と4月15日ではトリオを組む事になりました。このカードに関してはどうですか。戦いたかった? それとも組みたかった?

「もう同じリングに上がるだけで、いいです!」

――どちらでも?

「そうですね(笑)」

――対戦カードは長与千種&里村明衣子&広田さくら組 VS KAORU&永島千佳世&植松寿絵組。GAEAオリジナルメンバーによる試合ですね。

「どんなカードでもこのメンバーが揃うだけで、私はもう心が満足します(笑)。このカードって続きが無いワケですよ、再会みたいな感じで。植松も来ますし、こんな事はここ15年の間に無かったですからね。解散後の15年間、GAEA JAPANのメンバーが全員集まる事が今まで一回も無かった。なので、久しぶりにこうしてファンも選手も集まること自体が、一日、一瞬であの時の記憶、熱が戻る時だと思います。そこに私は凄くワクワクしていますね」

――どんな試合にしたいですか。

「私は今が一番自信を持ってリングに立てている時なので、その自信がリングに出ると思います。それにプラスして、みんなと再会できる喜びとか、表情から全てに出ると思います」

――その思いが全身からはち切れんばかりに……。

「ハイ!」

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