市川染五郎、初の声優で主人公役も「自分の声が嫌い」…意外な“コンプレックス”を告白

市川染五郎(14)と杉咲花(22)が声を担当した劇場オリジナルアニメーション「サイダーのように言葉が湧き上がる」(5月15日公開、イシグロキョウヘイ監督)の完成披露報告会が23日、東京・新宿ピカデリーで行われた。

「サイダーのように言葉が湧き上がる」(左から)イシグロキョウヘイ監督、市川染五郎、杉咲花
「サイダーのように言葉が湧き上がる」(左から)イシグロキョウヘイ監督、市川染五郎、杉咲花

劇場アニメ「サイダーのように言葉が湧き上がる」完成報告会 市川染五郎&杉咲花共演

 市川染五郎(14)と杉咲花(22)が声を担当した劇場オリジナルアニメーション「サイダーのように言葉が湧き上がる」(5月15日公開、イシグロキョウヘイ監督)の完成披露報告会が23日、東京・新宿ピカデリーで行われた。

 本作は、郊外のショッピングモールを舞台に、人とのコミュニケーションが苦手な俳句少年チェリー(市川)と、コンプレックスを隠すマスク少女、スマイルが言葉と音楽で距離を縮めていく、ひと夏の青春物語だ。

 完成作を観た染五郎は「単純に感動しました。心が温まるいい作品。声優のお仕事も、映画出演も初めて。不安でしたが、それを乗り越えて、完成して、みなさまに届く。どんな反応をいただけるのか、楽しみです」。家族も観たそうで、「父(松本幸四郎)は一人で試写会に行ってくれて、『よかったよ』と言ってくれた。『監督がいろいろと教えてくださったのは分かった』と。母は『泣いた』と言っていた。でも、それは芝居じゃなくて、作品全体の感想だと思う」と話した。

 染五郎は、三谷幸喜作の新作歌舞伎での芝居に感動したというイシグロ監督から出演オファーと手紙をもらった。「熱いメッセージが書かれていました。三谷さんの舞台は僕にとって大切な舞台。成長できた。それを観て、違う自分の成長につながっていくのはうれしいこと。自分の声は嫌いですが、やるしかない、と思いました」と振り返った。俳句を愛する17歳の少年チェリー役については、「自分とすごく似ている。人見知りだし、チェリーは俳句という好きなものがあって、情熱を秘めているが、自分も歌舞伎は大好き。コンプレックスもありすぎるほどある」と明かした。

 染五郎は今春、中学を卒業。さらに27日には15歳の誕生日を迎えることから、サプライズでプレゼントされるという演出も。大好きだというマイケル・ジャクソンを模した大きなフィギュアと、劇中に登場するヘッドホンと同じタイプの商品を前に、「部屋に飾りたい。音楽も好きなのでうれしいです」といい、高校生活の抱負としては「数学が苦手なので頑張りたいです」と意気込んだ。

 一方、杉咲は「すごく元気をもらえる映画だなと思いました。音楽も映像もポップで、ポジティブな映画。パワーを感じていただける作品だと思います」と笑みを見せ、企画から完成まで4年がかりだったというイシグロ監督は「感慨深いです。楽しいけれども、辛いこともあった。原作があれば、原作に立ち返ることもできる。でも、今回はオリジナルですから、立ち返るのは自分自身。作家性みたいなものがにじみ出ざるを得ない。そのくらい作品に注ぎ込みました。僕も感動しています」と喜んでいた。

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