苦労人・當間ローズ、故郷で“恩返しフェス”開催 自ら企業回り「驚かれました(笑)」

ブラジル生まれ、静岡県湖西市育ちの歌手・當間ローズ(29)が、故郷に恩返しをする。8月20日に湖西市制50周年記念の音楽イベント「浜名湖ミュージックフェス」を同市のボートレース浜名湖内サンホールで開催。出演者は、當間と親交のある大黒摩季、misono、SEAMO、中孝介ら計13組のアーティストで、當間は同イベントに向けて約2年前から市や地元企業と準備を進めてきた。

浜名湖をバックに笑顔を浮かべた當間ローズ
浜名湖をバックに笑顔を浮かべた當間ローズ

8月20日、静岡県湖西市で「浜名湖ミュージックフェス」

 ブラジル生まれ、静岡県湖西市育ちの歌手・當間ローズ(29)が、故郷に恩返しをする。8月20日に湖西市制50周年記念の音楽イベント「浜名湖ミュージックフェス」を同市のボートレース浜名湖内サンホールで開催。出演者は、當間と親交のある大黒摩季、misono、SEAMO、中孝介ら計13組のアーティストで、當間は同イベントに向けて約2年前から市や地元企業と準備を進めてきた。(取材・文=柳田通斉)

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「きっかけは5年前に僕が湖西市のふるさと大使に就任したことで、当時から音楽フェスの開催を希望していました。そして、2年前から市制50周年に向けた記念イベントとして企画が具体化し、補助金も出していただくことになりました。ただ、よりいいイベントにしたい思いで、僕は地元企業の方々にスポンサードをお願いしました。同級生の紹介から始まり、輪が広がって約20社に手を挙げていただきました。お願いの場には、可能な限り自分で足を運んでいましたが、先方の方には『普通、本人は来ないでしょ』と驚かれたりしました(笑)」

 夏の音楽フェスは数えきれないほどあるが、當間は地元の国際交流会などの協力も得た同イベントに、特別な思いを思っている。

「僕は4歳で両親と一緒にブラジルから湖西にやってきました。家族の誰も日本語を話せない状況で、国際交流会の方々に言葉を教わるなどしました。今も外国出身の子供たちが苦労していると思いますが、大黒さん、misonoさんは大変な病と闘ってこられた。こうして出演者の方々も多くの苦労をされているので、歌だけでなく、人生経験などを話してもらいます。そして、子どもたちに多くのことを感じてほしいと思っています」

2016年に湖西国際交流協会で子どもたち触れ合った當間ローズ
2016年に湖西国際交流協会で子どもたち触れ合った當間ローズ

外国出身の子どもたちを招待、大黒摩季とパフォーマンスも

 当日の観客は約500人を予定しており、當間は湖西国際交流協会を通し、外国出身の子どもたち約40人を招待。終盤には、大黒とコラボしたパフォーマンスを計画しているという。

「今回は第1回ですが、こうしたアーティストの人生観に触れられる音楽イベントを愛知県の東部も含めた遠州三河地区で根付かせ、全国に広げていければと思っています」

 當間は、2020年秋配信の婚活リアリティー番組「バチェロレッテ・ジャパン」で知名度を上げた。イケメン、肉体美が話題になっているが、素顔は生真面目な苦労人。少年時代は日本語が話せずに孤立し、学生時代はタレント養成学校、大学の学費を自分で稼ぎ、デビュー後は実家へ仕送りを重ねてきた。今回は地元への恩返しに重点を置いているが、その目は地域の枠を越えた社会貢献に向いている。

□當間ローズ(とうま・ろーず)1993年4月16日、ブラジル生まれ。専修大経済学部卒。17歳からモデルとして活動。東京コレクション出演、ブランドモデルなどのキャリアを積み、18年にはユニバーサルミュージックからシングル「Eyes on you」でメジャーデビュー。映画「今日、恋をはじめます」、「新宿ミッドナイトベイビー」、NHK大河ドラマ「いだてん」に出演。俳優としても活動の幅を広げている。その他、NHK「筋肉体操」、日本テレビ系「秘密のケンミンSHOW」などに出演。語学を得意とし、日本語の他にブラジルの母国語であるポルトガル語、スペイン語、英語を話す。湖西市ふるさと大使、浜名湖親善大使。185センチ。

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