俳優の高杉真宙が28日、都内で行われた映画「異動辞令は音楽隊！」（8月26日公開）の完成披露試写会に登壇した。

　第44回日本アカデミー賞で最優秀作品賞など数々の賞に輝いた「ミッドナイトスワン」を手がけた内田英治監督によるオリジナル脚本で、コンプライアンスを問われるこの時代に、犯人検挙には手段を選ばない警部補・成瀬司（阿部寛）の行き過ぎた捜査の結果、最前線の刑事から広報課内の“音楽隊”への異動辞令という青天の霹靂（へきれき）から始まる。わき目もふらずに一心不乱に働いてきたミドル・エイジの奮闘と生き様を、その警察音楽隊のメンバーにイメージを重ね合わせ生まれたヒューマンドラマ。

　この日の完成披露試写会には主演の阿部、内田監督と高杉、清野菜名、磯村勇斗、見上愛が登壇。撮影の裏話などを披露し、イベントを盛り上げた。阿部の部下で、音楽隊でサックスを担当する北村を演じた高杉は今作品が内田組初参加。印象的だったことを聞かれると「（芝居を）『削って、削って』とおっしゃっていただいたのを覚えています」と撮影を回顧した。

　さらに「衣装合わせで『もっとダサく』と言われた」と明かし、「『君は二枚目よりも三枚目が似合う』と3回くらいまで言われたので、それを信じて『ゴチ』でいろいろやっています」と笑顔。内田監督から「かっこいい役者さんを見ると、つい汚したくなる」と言われると、「ありがたいです」と恐縮していた。

　同作はアメリカ・ニューヨークで開催中の20周年記念ニューヨーク・アジアン映画祭（NYAFF）にて、現地時間の22日にワールドプレミア上映され、阿部がアジアで最も活躍する俳優に与えられる「スター・アジア賞」を日本人俳優で初めて受賞した。