蝶野、天山、小島が修行したドイツに未来のスターを発掘するトーナメントがあった

元DDTの入江茂弘も参戦した「16カラットトーナメント」 【写真:wXw/撮影:Oli Sandler】
元DDTの入江茂弘も参戦した「16カラットトーナメント」 【写真:wXw/撮影:Oli Sandler】

今年のトーナメントに日本人選手入江茂弘が参戦 日本マット界常連外国人も出場

 16人の中で日本のファンにも知られるところではジェフ・コブ、マイク・ベイリー、クリス・リッジウェイ、バンディード、ラッキー・キッドらが参戦した今大会。入江は1回戦でメキシコのブラック・タウルスにビーストボンバーで勝利し2回戦に駒を進めた。

 2回戦ではドイツのジャーン・シモンズと対戦するもパイルドライバーで3カウントを奪われた。昨年も入江は2回戦で敗退(1回戦でクリス・ブルックスに勝利、2回戦でアバランチに敗戦)、2回戦が大きな壁となっている。しかしながら、全身とリングを縦横無尽にフル活用するスケールの大きいファイトはドイツ人ファンにも大いに受け入れられている。その証拠が2年連続の参戦であり、入江も「このリングはすごくテンションが上がります」とコメント。また、「昼から夜遅くまでやっていて、まるでフェスのような感じです」という印象も語ってくれた。

 wXwではトーナメント本戦以外にも、期間中には別ブランド4大会が開催され、3日間”プロレス漬け”になれるようになっている。トーナメントには不参加ながら、元格闘探偵団バトラーツの石川雄規&池田大輔も登場する大サービス。石川&池田はトーナメントとは別枠で3試合をおこない、タッグで組んだり闘ったり、また一騎打ちもおこなうなどバチバチファイトでファンを驚愕させている。

 そして、今大会で優勝を飾ったのは初出場のカラ・ノワールだった。1回戦でマリウス・アルアニ(ドイツ)、2回戦でジェフ・コブ(アメリカ)、準決勝でエディ・キングストン(アメリカ)、そして決勝戦では30分近い激闘の末、マイク・ベイリーを下して16選手の頂点に立ったのだ。ノワールは身長182センチ、体重82キロ、英国出身で10年にデビューした。

 空手、柔術、合気道、ムエタイ、MMAの経験に加え、元バレエダンサーという異色の経歴の持ち主。バレエを活かした“ブラックスワン”キャラクターでブレイクし、活動の幅を広げている。現在、英国の「プログレス」、「アタック」両団体のチャンピオンであり、「16カラットゴールド」制覇は初の国際トーナメント優勝ということとなる。世界的にも今後要注目の選手となるだろう。試合はもちろん、入場シーンは必見だ。

 今回、ノワールを招聘したことでwXwはまたひとり“16カラット”の逸材を発掘した。その退廃的かつ華麗なる舞いを、ぜひ日本でも見てみたいものである。(日付はすべて現地時間)

次のページへ (3/3) 【ギャラリー】wXwトーナメントの模様
1 2 3
あなたの“気になる”を教えてください