第75回カンヌ国際映画祭で男優賞を受賞した韓国映画「ベイビー・ブローカー」（韓国タイトル「ブローカー」）が8日、韓国で公開された。2018年に「万引き家族」で第71回カンヌ国際映画祭最高賞のパルム・ドールを受賞した是枝裕和監督がメガホンをとっていることから前評判が高く、同日午後6時15分現在の観客の平均評点は10点満点中8.18（NAVER映画）となっている。

　ネットでは「演技、映像美が良かった」「登場人物みなが家族になろうとしていた」「穏やかなストーリーの映画だった。風景が気に入った」などの反応が上がっている。一方、韓国では起伏の激しいストーリーを好む映画ファンが多いことから「これだけ豪華なキャストが総出演しているのにもったいない作り」などの意見もある。

　同作は、ベイビーボックス前に捨てられた赤ちゃんを軸に新しい親を求めて車で各地を移動する男たち、実母、刑事らを描いたロードムービー。主演は「パラサイト 半地下の家族」のソン・ガンホ。共演は映画「群盗」「華麗なるリベンジ」などで知られるカン・ドンウォン、IUの名で人気のシンガー・ソングライターのイ・ジウン、「梨泰院クラス」のイ・ジュヨン、是枝監督作「空気人形」のペ・ドゥナら。

　一方、韓国で大ヒット街道を爆進しているのが「犯罪都市2」（イ・サンヨン監督）だ。怪物刑事のマ・ソクド（マ・ドンソク）と衿川（クムチョン）署強力班がベトナム一帯を掌握した最強の悪党カン・ヘサン（ソン・ソック）を逮捕するために大活躍する痛快犯罪アクション。5月18日に韓国で公開以来、観客動員数は現在950万人に迫っており、17年に688万人を動員した前作「犯罪都市」を超える人気を呼んでいる。動員数が1000万人を突破すれば、19年の「パラサイト　半地下の家族」以来3年ぶりの快挙となる。