市原隼人、ムキムキな筋肉を作った意外な理由「常に自分の精神と対話している」

2019年にドラマシーズン1、翌年は劇場版第1弾、2021年はシーズン2が放送された「おいしい給食」は1980年代の中学校を舞台に給食マニアの教師・甘利田幸男を主人公にした学園グルメコメディー。当たり役になった市原が、劇場版第2弾「劇場版 おいしい給食 卒業」(5月13日公開、綾部真弥監督)を前に映画愛、その原点「リリイ・シュシュのすべて」について語った。

給食マニアを演じた市原隼人【写真:小黒冴夏】
給食マニアを演じた市原隼人【写真:小黒冴夏】

「劇場版 おいしい給食 卒業」給食マニアの教師を熱演「0から作った」オリジナル作品

 2019年にドラマシーズン1、翌年は劇場版第1弾、2021年はシーズン2が放送された「おいしい給食」は1980年代の中学校を舞台に給食マニアの教師・甘利田幸男を主人公にした学園グルメコメディー。当たり役になった市原が、劇場版第2弾「劇場版 おいしい給食 卒業」(5月13日公開、綾部真弥監督)を前に映画愛、その原点「リリイ・シュシュのすべて」について語った。(取材・文=平辻哲也)

 主演俳優が映画のプロモーションに積極的なのは当たり前だが、市原のこの映画にかける思いは宣伝担当も驚くほどだ。一通りのPR活動は終えたものの、“おかわり”取材にも快く応じている。

「ドラマシーズン2、劇場版第2弾が製作され、無事完成できたのは、作品を愛してくださった皆さまのお気持ちのたまもの。感謝しかなかったです。その皆さまに精いっぱい恩返しがしたい。その思いだけで撮影現場に立っていました。ちょうどコロナ禍になり、役者という職業について立ち止まって、いろいろ考え、あらためて大衆に向けるエンターテインメントの重要性に気づかされたんです」

「おいしい給食」シリーズは、甘利田と同じく給食マニアの宿敵である神野ゴウ(佐藤大志)のバトルを描いたもの。劇場版「おいしい給食 卒業」では宿敵ゴウの卒業によって終止符を打つまでを描く。ケータイもスマホもコロナ禍もない1980年代が舞台になっている。

「より人間くさい時代だったと思うんです。密になることで人と人とが、相手を称え合ったり、相手を支え合っていた時代で、古き良き心や日本が描かれています。地域が横に並んで、子供を一緒に育てていく。その時代の良さが僕は大好きなんです」

 給食マニアの甘利田は、これまで映画やドラマでは描かれてきた熱血教師とはかけ離れたキャラクター。ただただ給食を愛し、生徒よりも、給食の時間を楽しみにしている。給食をさらにおいしく食べるかに全人生を注ぎ、平らげた後は「仕上がった」が口癖。シーズン2では、給食を前に踊り出したりと、さらに濃いキャラになっている。

「甘利田は、給食のために学校に通っていると言っても、過言ではない男、一見それ以外は冷たく無愛想に見えますが、結局は不器用ながらも子供のことをしっかり思っていて、どんな人に対しても、分け隔てなく、人間性を見つめ続けている。いままでさまざまな作品で数々の教師のキャラクターがありますが、間違いなく唯一無二の世界観を持った教師だと思います。これほど好きなものに翻ろうされながらも、好きなものを好きと胸を張り、人生を精いっぱい謳歌(おうか)しているのは素晴らしい。そして、給食バトルで負けても、素直に負けたと思える心もいい。どんなことでも常に精いっぱいぶつかっていく。勝ったときももう声を大にして喜ぶ。もう大好きです」

次のページへ (2/3) 自身も給食は大好き「務教育の中で唯一義務という概念から外れて、純粋に楽しめる時間」
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