吉田類、放送1000回超の「酒場放浪記」 コロナ禍でも休まずの信念「こういう時だからこそ」
現在ロケ以外の仕事はリモートが中心
MOBY「今回の取材場所は中目黒にある『藤八』さんという酒場で、実は初めて類さんとご一緒の席に着いたのが2010年、当時は別の場所にあったこの『藤八』さんでした。DJの須永辰緒さん、元力士でDJの敷島さんこと浦風親方、そして東京スカパラダイスオーケストラの川上つよしさんの会にお誘いいただいて」
吉田「覚えていますよ」
MOBY「初めて僕の心の師匠に会えると思って興奮して『酒場放浪記』の本にサインをいただいたんですよね(笑)。それがきっかけで東日本大震災のチャリティーイベントにも毎回参加させていただいて」
吉田「そうでした。酒飲みとしてできることで東北を応援しようという話を一緒にしたよね。その後、福島の酒を応援するために地元に行ったり、そこからいろんな地域の酒を応援しようという形へと発展していったんですよ。ここ数年のコロナ禍も震災直後のように、お酒を飲んで騒ぐ事はちょっと難しいなという状況が続いているよね。MOBYくんはどう過ごしてたの?」
MOBY「特に昨年、一昨年はずっと家飲みで、最近ようやく地方のライブに行った時、気を付けながらですが外食を再開しました」
吉田「MOBYくんは地方に行くといろんな酒場に顔を出すんだよね?」
MOBY「実は昔から『酒場放浪記』を見ては独自のデータベースを作って地方に行くと必ず酒場に出かけるんです。自称“吉田類の弟子”ですから(笑)。類さんとの出会いがきっかけで『地方の酒場のオススメはMOBYに聞け』とミュージシャン界隈で話題になり『今ライブで○○に来ているんだけどおすすめのお店を紹介して!』って問い合わせが来るようになったんです。類さんのおかげで日本全国のお店を知ることができました」
吉田「そうなんだ(笑)。僕はもともと家にこもって仕事をしているのでロケ以外はリモートで仕事をやっています。でもこういう時だからこそ、お店に行って僕ができる協力をしたいんですよ。だから『酒場放浪記』だけは休まずにずっとやり続けているんです。この状況下なのでロケは貸切でスタッフだけお店に入れていただいて撮影させてもらっています。コロナ禍で『ソーシャルディスタンス』が言われるようになったけど、僕は酒場と自分の距離感というものを昔から保つようにしています。『酒場の間合い』と呼んでいるんだけど、それがあるからこそ酒場との関係も長続きしているんだと思います」
MOBY「なぜ酒好きの視聴者が『酒場放浪記』に夢中になるのかというと、やっぱり営業時間にロケをしていたからですよね?」
吉田「そうなんでしょうね」