【POUND STORM】中村倫也、初の海外強豪戦で得た自信 差は「正直、全く感じなかった」

打倒外国人選手へ希望を持てるファイターが現れた。24日に両国国技館で行われた格闘技イベント「POUND STORM」のメインイベントでLDH期待の星・中村倫也(EXFIGHT /LDH martial arts)が、アリアンドロ・カエタノ(ブラジル)に3-0の判定勝ち。UFCに近い強豪を撃破し、格闘技ファンの期待はさらに高まっている。

世界への自信を口にした中村倫也【写真:ENCOUNT編集部】
世界への自信を口にした中村倫也【写真:ENCOUNT編集部】

世界で23勝しているアリアンドロ・カエタノを撃破した

 打倒外国人選手へ希望を持てるファイターが現れた。24日に両国国技館で行われた格闘技イベント「POUND STORM」のメインイベントでLDH期待の星・中村倫也(EXFIGHT /LDH martial arts)が、アリアンドロ・カエタノ(ブラジル)に3-0の判定勝ち。UFCに近い強豪を撃破し、格闘技ファンの期待はさらに高まっている。(文=島田将斗)

 新型コロナウイルスによる入国制限が緩和され、日本の格闘技界に外国人ファイターの姿が戻ってきた。朗報ではあるが、同時に現実も見せつけられる結果となった。今月16、17日に行われた「RIZIN」では日本と世界標準との差が露呈することとなった。

 中村にとっては最短距離でUFCのトップを獲るためにマッチアップされたカエタノとのカード。世界で23勝を挙げており、キャリアの差は15倍以上あった。トレーナーとして中村を指導する岡見勇信も「もうめちゃくちゃなマッチメイク。普通に考えれば組まない」と証言するほどだった。

 それでも試合は始まった。1R、中村はカエタノのカウンター気味の左ストレートを被弾。右目の上をカットしてしまう。「1回目のドクターチェックで、『これは長いことできないよ』と言われました」と試合後に明かした。まれに見る大流血だったが、カエタノの執拗なカーフキックと傷口を狙った打撃を耐え抜き、グラウンドでは完全にコントロール。終わってみれば3対0(29-28)の判定勝利だった。

 序盤でのカットを中村は「想像していたよりも打撃の軌道が読みづらかった。右に踏み込むときに、ガードが落ちるくせがあって、本当にそれが出ちゃったんですよね」と明かす。

 攻撃の作戦は変わった。「スピード生かした戦い方をしたかったです」と悔しさをにじませるが、意外にもカットは焦りには繋がっていなかった。

「相手がそこを狙うことで生まれる隙もあるなと思ったし、勝負は生ものなので、このカットがなければ違う打撃をもらってたかもしれないですし、このカットが勝利を引き寄せたと思っています」

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