ランボルギーニの中身はトヨタ車、驚きの大改造 こだわり満載でも値段は「ちょっと内緒です」

オーナーの進士慎夫さん【写真:山口比佐夫】
オーナーの進士慎夫さん【写真:山口比佐夫】

気になる価格は? 欧米が先行するレプリカ文化

 この車の値段ですか? それはちょっと内緒ですね(笑)。でもここだけの話、中古のランボルギーニの安いやつぐらいじゃないかなと思います。4ケタは超えていますけど、そんなにはかかっていないです。最近は、本物のヴィンテージが5000万とか1億になっているので、レプリカもちょっと上がっています。

 レプリカというのは、一般の方はご存じないと思いますけど、シャレなんですよね。例えばミニカーを見て、ニセモノって言わないじゃないですか。でも、1分の1サイズだとみんなニセモノと言うのは不思議に思います。別にそれで誰かをだますわけではなくて、自分の好きなものに乗るというだけの話なので、意匠的にややグレーなところはあるものの、そういう楽しみ方というのは現実的には海外ではよくあるんです。日本では「いやどうせニセモノでしょ」みたいなことを言う人はいますけども、ただ、この車はみなさん比較的おおらかに、「うん、よくできているね」という評価をいただいてるんじゃないかなとは思います。

 欧米はそもそもコブラとかほとんどレプリカですよね。欧米はクルマの文化がもう1900年代の頭から始まっているじゃないですか。でも日本のモータリゼーションって戦後の1950年代、60年代ぐらいからなので、日本はたぶん5、60年遅れているんですよね。だから、クラシックカーに対する認識とかも違うし、車をどういうふうに楽しむかというのも違う。あと日本は国策で自動車産業を守るという政策が大きかったので、車検制度とかそういうのがかなり厳しいんですよね。そういった部分でレプリカの文化は日本は遅れてきてるっていうのはありますよね。

 僕はこういう車の形が好きなので、その好きな形のものを身近に置いておきたいっていうのが第一です。その気持ちを満足させるのにはそれが本物である必要はないし、そもそもこの車に本物は存在していないので、そこはそこで面白いところではあるかなとは思います。ターンテーブルの上でくるくる回っているようなコンセプトカーに乗っている人ってあまりいないじゃないですか。

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