ディズニー転売で話題の「フェイク赤ちゃん」 ケア用品の悪用に販売元困惑「残念」

東京ディズニーシーで7日、新発売となったグッズを求め、開園前の早朝から長蛇の列ができた。中には「お1人様1点限り」とされていたグッズを一つでも多く購入するため、近くの子どもに一緒に列に並ぶよう声をかけたり、ベビーカーに赤ちゃんの人形を乗せ、複数の購入を迫る目撃例もあった。この行動に、SNS上では「フェイク赤ちゃん」と批判の声が殺到している。

本物と見分けがつかないリボーンドール
本物と見分けがつかないリボーンドール

ベビーカーに精巧な赤ちゃんの人形を乗せ、複数の購入を迫る転売行為も

 東京ディズニーシーで7日、新発売となったグッズを求め、開園前の早朝から長蛇の列ができた。中には「お1人様1点限り」とされていたグッズを一つでも多く購入するため、近くの子どもに一緒に列に並ぶよう声をかけたり、ベビーカーに赤ちゃんの人形を乗せ、複数の購入を迫る目撃例もあった。この行動に、SNS上では「フェイク赤ちゃん」と批判の声が殺到している。

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「フェイク赤ちゃんマジでやばい」「リボーンドールまで使い出すとは悪質」「赤ちゃん乗ってないベビーカーで爆買い」。この日、人気キャラクター「ダッフィー」などの新グッズが発売されると、SNS上では混乱ぶりを嘆く投稿が相次いだ。グッズをより多く購入するために、ベビーカーに精巧な赤ちゃんの人形「リボーンドール」を乗せ、複数の購入を迫る転売ヤーがいたとの投稿もあり、ツイッターでは「フェイク赤ちゃん」がトレンド入り。商品発売後にはネット上のフリマサイトで転売行為が横行し、列に並んだ人の中に転売目的の購入者がいたことがうかがえる。

 一見しただけでは本物と見分けがつかないリボーンドール。その本来の使い方とはどのようなものなのか。

 リボーンドール専門店「リボーンドールベビー」コーディネーターの臼井聡子氏は「ドールセラピーといって、本来は子どもを亡くされた方の心を癒すため、1980年代に欧米で誕生したケア用品です。近年は人形愛好家の方や、不妊の方やご高齢の方がご購入されることも多い。認知症予防にも効果があると言われています」と説明する。

 主にビニール製と医療用シリコン製の2種類があり、価格はビニール製で10万円、シリコン製で50万円以上。同店では高齢者を中心に月に30体ほど注文が入るという。

 転売目的でのリボーンドールの使われ方について、臼井氏は「今回のような例は初めて聞いたので、とても驚いています。海外では車内に置きっぱなしのリボーンドールを見た人が、赤ちゃんが置き去りにされていると通報し、駆けつけた警察が車の窓を割るという事件も起こっている。それだけ見分けがつきづらいので、ご購入される方には周りにご迷惑をおかけすることがないようお伝えしているのですが……。我々は使い方の強制はできませんが、残念ではあります」と語る。

 思わぬ形で話題となった「リボーンドール」。本来の目的とは異なる使われ方に、販売元も心を痛めている。

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