“不死鳥”野村直矢、28歳の逸材が3か月ぶり復帰 真っ向勝負で逸材ぶりアピール

キャプチャー・インターナショナルの参戦戦士たちと野村直矢【写真:柴田惣一】
キャプチャー・インターナショナルの参戦戦士たちと野村直矢【写真:柴田惣一】

「今、自分があるのは北原さんのおかげです」

 野村はこれまで世界タッグ、アジアタッグとタッグ王座を獲得しているが、シングルベルトはまだ巻いたことがない。こんな話を聞いたことがある。全日本プロレスをケガで欠場する前「3冠を獲ったら格好いいデザインのリングシューズをプレゼントする」と、野村に申し出た人がいた。

 首の負傷前は、最年少での3冠奪取に王手をかけていた。2回の挑戦ではあと一歩及ばなかったが「次は3度目の正直でいける」と戴冠は時間の問題と思わせるファイト内容だった。ところがケガで長期欠場となり、その後全日本からキャプチャーに移籍。チャンスは遠のいてしまった。

 果たせなかった約束だが、元々ずば抜けたプロレスセンスと強い闘志を持つだけに、またいつか古巣に参戦する日も来るかも知れない。3冠挑戦もないとは言えない。

 まずはキャプチャー・インターナショナル王座という目標ができた。野村の素質に注目している他団体もある。シングルベルトを次々と奪取するのも決して夢物語ではない。

 野村はまだ28歳。無限の可能性を秘めている。まずは5・8決戦。竹田誠志を破った大日本プロレスの野村卓矢が保持していたベルトだが、コロナ禍の影響で防衛戦ができず、2年前に返上している。

 リングシューズ贈呈の話は3冠に限らずシングルベルトなら大丈夫だという。元より大恩ある北原のキャプチャーのベルトは、何が何でも手中に収めたいだろう。何よりの恩返しになる。「今、自分があるのは北原さんのおかげです。辛い時期を支えて下さいました」と素直に口にする野村。「約束のリングシューズ」が実現するその日が近づいて来た。

次のページへ (3/3) 【写真】野村直矢が狙う初のシングル王座、キャプチャー・インターナショナル王座のベルト
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