YouTube子ども向け番組が登録者数100万人超のヒット 考え抜かれた戦略と制作の舞台裏

2022年1月6日に登録者数が100万人を突破した「サンサンキッズTV」【写真提供:株式会社aquwa】
2022年1月6日に登録者数が100万人を突破した「サンサンキッズTV」【写真提供:株式会社aquwa】

サンサンとくもりんは徹底的に考え抜かれたキャラクター

――サンサンとくもりんのキャラクターはどのように考えたのですか?

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佐々木「アニメに詳しい社員やデザイナーと話し合いました。太陽は『親御さんにとってのお子さん、生活の中心』と考え、サンサンにご自身のお子さんを投影していただきたくて、太陽のキャラクターに決めました。ダブル主演のくもりんは、お天気つながりで雲に。チャンネル名も子どもたちが発音しやすい『アンアン』という母音からつけています」

――筆者の子ども5歳も大好きで拝見しているのですが、工作やお絵描きなど毎回かなり濃い内容です。どのように制作されているのですか?

吉田健生(以下、吉田)「制作メンバーが本やSNSなどで、くまなくネタを探しています。毎月30本近く配信しているのでネタ探しが1番大変ですが、『何が視聴者にとっておもしろいか』を常にリサーチして題材を決めています。そこから構成、台本作り、キャラクターのセリフおこし。声優さんが声を収録するのと同時進行で撮影を進めて、音声と映像がそろったら編集です。YouTubeなのでサムネイルも作ります」

――絵や工作、お料理など実際にスタッフさんがやられていますが、作業しながら撮影するのは大変では?

吉田「動画1本につき3~4人で制作しています。作業しながら撮影するのは難しいですが、手先が器用で工作が得意なメンバーが多いので、『大変だ~!』と言いながらも楽しくやっています(笑)」

――制作のこだわりは? どういう点が、100万人以上の視聴者に受け入れられたと思いますか?

吉田「動画を見て『楽しい』だけじゃなくて、『自分もやってみたい』と行動までつながる紹介の仕方を意識しています。『お子さまがチャレンジしやすい難易度で、おもしろい遊び』を選ぶ。遊びの魅力がストレートに伝わる表現、ストーリー、映像方法をさまざまな手法で挑戦し続けてきました。作り手としては、『何が子どもたちに喜んでもらえるか』を1番に考えているので、そこが伝わったのかなと思います」

□サンサンキッズTV 2017年4月1日にスタートした、3~6歳向けの子ども向けYouTube番組。メインキャラクター・サンサンとくもりんを中心に、動画で「楽しく学べる体験」を提供している。22年1月6日に登録者数が100万人を突破。

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