YouTube子ども向け番組が登録者数100万人超のヒット 考え抜かれた戦略と制作の舞台裏
YouTube上には数多くのチャンネルが存在し、さまざまなYouTuberが活躍している。子ども向け番組や知育番組も開設されているが、登録者数が100万人を超えた大人気子ども向け番組がある。「サンサンキッズTV」だ。
親世代からも人気「サンサンキッズTV」制作担当に聞く
YouTube上には数多くのチャンネルが存在し、さまざまなYouTuberが活躍している。子ども向け番組や知育番組も開設されているが、登録者数が100万人を超えた大人気子ども向け番組がある。「サンサンキッズTV」だ。
同チャンネルは、太陽をモチーフにした6歳の男の子・サンサンと、雲をモチーフにした6歳の男の子・くもりんが、仲間たちと一緒に工作などの遊びを紹介する3歳から6歳向けの番組。親子で一緒に挑戦できる工作、お絵描き、料理などの情報発信のほか、知育おもちゃのサブスクリプションサービス「オモチャブ」を展開しており、子どもだけでなく親世代からも人気を誇っている。サンサンとくもりんは、YouTuberならぬ「CTuber(キャラクターYouTuber)」として愛されている。
2017年4月1日にスタートしてから、総再生回数は約17億回。22年1月6日に登録者数がついに100万人を突破した。この大人気チャンネル「サンサンキッズTV」を生み出したのが株式会社aquwaだ。代表の佐々木和哉さんと番組制作担当の吉田健生さんに、立ち上げのきっかけや制作への思いを聞いた。(取材・構成=コティマム)
――子ども向けの知育番組を始めようと思ったきっかけは?
佐々木和哉(以下、佐々木)「自分がテレビやメディアに触れて育ってきた中で、仕事としても携わりたいと思っていたところ、YouTubeに出会いました。やるからには反響を出したい。マーケティング目線になりますが、YouTubeを分析した中で当時から海外でも人気の高かった“子ども向けジャンル”を選びました」
――子ども向けの番組は人気コンテンツなのですね。
佐々木「アメリカでも日本でも、子ども向け番組はかなりの再生回数があります。ただ、当時の子ども向け動画の中には行き過ぎた表現もありました。僕たちは親子で楽しめるような表現を目指し、動画のメッセージが伝わるものを作りたいと思ったのです。また今の子どもたちは、『最初に見るメディアの入り口』がYouTubeであることが多いと思います」
――確かに、YouTubeが当たり前になっていますね。
佐々木「今の子どもたちはデバイスとしてスマートフォンやタブレットがスタンダード。YouTubeというプラットフォームがメディアとの最初の接点になっている。『YouTubeを見ていく人達の接点を作りたい』という思いもあって、子ども向け番組を立ち上げました」