「永遠のライバル」ジャンボ鶴田さんに届け 引退試合に臨む72歳タイガー戸口の想い

波乱万丈のレスラー人生

 67年に日本プロレス入りし、カール・ゴッチの指導も受けた。72年にはロサンゼルスでキム・ドクとして大暴れするなど、日本プロレス崩壊後は米国マットを主戦場に選んでいる。

 全米各地をサーキットし、77年に大木のパートナーとして全日本マットに殴り込み。日本のファンにもその名を轟かせた。

 その後、新日本プロレスに参戦したが、戸口が全日本プロレスから離脱したことで、米修行中の天龍源一郎の帰国命令が出された。結果的には鶴田と天龍の“鶴龍対決”を誕生させている。

 日本と並行して米マットでも活躍。ハリウッド映画にも出演している。W★INGプロモーション、SWS、新東京プロレス、WWSなど様々な団体にあがり、2000年代はセミリタイアとなっていた。

 2010年代にはレジェンドレスラーとしてゲスト参戦をしていたが、19年に心臓手術を受けている。「元気が出れば、リングに戻る」との言葉通り、20年には復帰。今回とうとうケジメをつけることになったもの。

「鶴田さんの23回忌の追善興行。私も出ます。皆さん、見に来てください」とアピールする戸口。永遠のライバルだった鶴田との最後の一騎打ちは1981年4月、チャンピオン・カーニバルの公式戦だったという。「30分時間切れ引き分けだった。ちゃんと決着がついていないんだよ」とポツリ。戸口は夢のままに終わった鶴田との最終決戦戦のつもりで5・31後楽園決戦に臨む。(文中敬称略)

次のページへ (3/3) 【写真】アブドーラ・ザ・ブッチャーと語り合うタイガー戸口
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