安斉かれん、妹・星来の鋭い“新曲分析”に照れ笑い「ちょっと恥ずかしいですね」
姉の曲は必ず歌詞を見ながらチェックする
――さて今回は星来さんにお姉さんの曲についてお聞きしたいと思います。
星来「もちろん姉の曲は全部聴いていて、基本的に新曲を出すたびに歌詞を見ながら歌を聴くことが多いんです。姉の書く歌詞っていつも深いというか、普段言わないようなことを歌詞に落とし込んでいるのかなって思っていて」
――深いというのは心の中を描いている部分だったり?
星来「そうですね。私の中では歌を聴くことで姉の内面を読み取ったりしていて。今の姉はこういう心境なのかな? とか、逆に今回はそっちのモードなのかな? とかそんな想像をいろいろとしながら聴いてます。だからなのか姉の歌の世界観て独特な感じがあるような気がします」
――ライター顔負けの分析です! かれんさん、妹はものすごく真剣に歌を聴いてますよ。
かれん「エヘヘヘ(照れ笑い)。ちょっと恥ずかしいですね」
――今回の新曲「ちゃんと世界線」はいかがでしたか?
星来「これは本当にいろんな感情が込められているような印象があって、本人はいつもの感じで書いているって私に話してくれたんですけど、実際に歌を聴いてみると姉の心の変化というか、何か心境の変化があったのかな? ってそんなふうにも読み取れたりする歌でした」
――ご本人としてはいかがですか?
かれん「星来ごめん! 全然そんな心境の変化とか環境の変化とか、悩んだりとか私の中には全然ないの」
星来「アハハハハ(笑)。全然ないんか!」
かれん「ごめん(笑)。今回のタイトルに付けた“世界線”というパラレルワールド(=並行世界)を私なりに描きたくて。特に過去の自分が選んだ道を振り返ってみて、もしあのとき、別の選択をしていたらどうなっていただろうって。例えば今の仕事じゃなくて昔なりたかったウエディングプランナーになっていたら今頃どうなっていたかな? とか。
でもそんなことをふと思い返す時間さえもあっという間に過去になっていくから、振り返る過去よりも今を生きていこうっていう歌にしたかったんです。だからもちろん明るい歌詞でもないし、ただ頑張ろうみたいな歌詞でもないし。星来が言ってくれた割とシリアスな歌詞になったというのは確かですよね」
――歌の後半に前半のメッセージを繰り返す場面があって、そこでは歌声に効果をかけて歌詞とリンクするような大きな変化を付けている個所がありました。あれは過去と現在を音の効果で描いていると?
かれん「あそこは過去と現在という時間ではなく並行世界の別の世界にいるもう1人の自分と今ここにいる自分という対比する空間をイメージして作ったんです」
――なるほど。同じく後半に“私はこう生きたい”という前向きで強いメッセージのあとに「ああ」というちょっと謎めいた一言が入ってきます。あれは強さと背中合わせの弱さや不安、ため息や儚さといったものを想像してしまいましたが?
星来「私もちょっと気になりました」
かれん「これはですね。……想像にお任せします(笑)」
星来「そうきたか!(笑)」