日本のドラマ、映画界を激変させる…Netflix豪華オリジナルコンテンツの狙い
映像課金への抵抗感少なく…日本でも浸透しつつある『サブスクリプション』
米国では「テレビは有料」というケーブルTVの文化が浸透していますが、日本では「TVは無料のもの」という考えの人が多いでしょう(もちろん、NHKには受信料があるので、そんなことはないのですが……)。しかし、ここに来て、映像配信ビジネスに限らず、サブスクリプション方式のビジネスも増え、映像への課金に対する抵抗感も少なくなっています。『サブスクリプション』とは、料金を払えば、一定期間のサービス提供を受けられるというもの。新車購入、レンタルサイクル、スマホ・アプリなどあらゆるものに、このビジネスモデルが使われています。事業者にとっては継続的に一定の収入を見込めるメリットがある一方、ユーザーにも「イヤなら、いつでも止められる」という安心感があります。その料金さえ、折り合えば、この関係は長期間継続するわけです。
それにはサービスの充実が必要です。継続的に観てもらえるコンテンツを提供すること。そこでイッキ見できる連続ドラマというわけです。「ストレンジャー・シングス 未知の世界3」は、まさにそれを象徴するような作品です。1980年代のアメリカの田舎町ホーキンスを舞台に、科学好きの少年たちが超常現象の解決に立ち向かうスペクタル・アドベンチャー。「E.T.」(1982)、「遊星からの物体X」(1982)、「ゴーストバスターズ」(1984)、「グーニーズ」(1985)など80年代の大ヒット作にオマージュを捧げた物語は2016年7月にシーズン1が配信され、世界中で大ヒットとなりました。
イッキ見できる連続ドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界3』
タイトルロールのトップは、メインキャストの少年の母親役を演じるウィノナ・ライダーですが、主人公は少年たち。舞台は80年代。ティーンズはもちろん、当時を懐かしむことのできる50代まで幅広く楽しめます。『3』ではストーリーに加え、シリーズものならでは、の魅力であるキャラクターの厚みも増しています。もちろん、製作費もシーズン1からスケールアップ。『ストレンジャー・シングス』まだご覧になっていない人はぜひ!
Netflixは、日本発のオリジナルドラマシリーズも発信しています。その第1弾は又吉直樹の芥川賞受賞作を原作にした「火花」(2016)。その後はテレビの人気作「TERRACE HOUSE」「深夜食堂」をオリジナルドラマとして配信し、日本だけに留まらず、世界的にも成功しました。シェアハウスで暮らす男女6人の姿を描いたリアリティー・ショー「TERRACE HOUSE OPENING NEW DOORS」は米TIMES誌の「2018年のベストテレビ番組10」の6位に選ばれ、「深夜食堂」もアジア圏を中心に日本以上に観られています。