デビュー25周年“聖闘士星矢の歌姫” 松澤由美はいかに左乳房全摘を乗り越えたのか
デビュー50周年の水木一郎アニキと中国公演に
「聖闘士星矢」の2大主題歌といえば、Nobが歌った「ペガサス幻想」と影山が歌った「聖闘士神話―ソルジャードリーム―」だ。これに続き、松澤は3番手を走っているような雰囲気だが、女性で言えば、まさに「聖闘士星矢の歌姫」的存在になる。実際、松澤が手がけた「地球ぎ」は、それまでの2作品とは違った世界観の歌だった。
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「それは自分が『聖闘士星矢』の主題歌のお話をいただいた時に、絶対にNobさんと影山さんと比べられると思ったから、だったらどうやってその2人と違うものが出せるか。それを考えた結果なんですよ。『地球ぎ』の『ぎ』をひらがなにしたのだって、どうやって違いを出せるか。それを考えたから。漢字が分からなかったんだろう、とか冗談で言われたこともありましたけど、私なりの個性を出したらそうなったんです」
昨年、ロールプレイングゲーム「聖闘士星矢ライジングコスモ」の1周年記念テーマソング「Beyond the darkness」も作詞し、歌も歌った(作曲は久保田響が担当)。
「『聖闘士星矢』のお仕事にご縁があって、新曲を担当させてもらえたのはすごくうれしかったですね。『星矢』に限らず、末長く愛される作品に関わらせていただいたおかげで、私もずっと生き続けられる気がしています」
そして松澤は25周年を振り返り、改めて思ったことがあると話した。
「私は25周年ですけど、(アニソン界で)生き残っている人は全員すごいですよ。数を数えたことはないけど、生き残っている人は都道府県の数より少ないんじゃないかな」
なかでも水木一郎、ささきいさお、堀江美都子は芸歴50年以上を数えるアニソン界の重鎮には最敬礼する。
「あの辺の方はもう『神様』です。私は(水木)アニキとは一緒に中国も行かせていただきましたけど、25周年の私なんて、ひよっこのほうですもん。足元にも及ばない。全然若手になっちゃいます」
最後に、松澤に自身の声を保つ秘けつを聞いてみた。
「歌うことじゃないですか? そう思います。年齢とともに声帯も変わっていくし、私は昔より今のほうが声が出るようになったんですよ。だから一番の秘けつは、固定概念を持たないこと。それと、もし私の声が出なくなったとしても、出る範囲で歌えばいいんじゃないかと思っています」
「私もいろいろありましたけど、病気により、死ぬかもしれないと思った経験から、死ぬこと以外は大したことないかもしれないなと思うようになりました」
まさに「死ぬこと以外はかすり傷」を地でいく松澤の生き方。次の節目はデビュー30年になるが、今後もぜひアニソン界の“神様”を目指して、元気いっぱい歌い続けてもらいたい。