シバターVS久保優太の八百長疑惑にDEEP・佐伯繁代表「相当、大変な話」【RIZIN.33総評・後編】
1年間で一番ツラい日
考えてみれば、2001年に大みそかの格闘技がスタートして、いつの間にか20年が経ってしまった。これを含め、佐伯代表は大みそかという日に対する独自の見解を口にする。
「本当に冗談抜きで、1年間で一番ツラい日なんですよ。別に僕はRIZINのスタッフじゃないから作業がどうこうではないんですけど、精神的に大みそかを越えないと先が見えないんですよね。だから毎年クリスマスあたりから、大みそかがあるおかげで、年末を楽しめないんですよね」
この感覚に関しては激しく同意する。毎年、年末の声を聞くと、「無事に終わってほしい」。その思いが常に頭のどこかに存在している。
「ウチも2014年にはさいたまスーパーアリーナを使って大みそかの大会をやりましたけど、俺、ここで大会を主催したんだなあって思いますよ。時代の流れが変わって、その時に出てくれた選手やUFCやRIZINに出るようになって。間違ったら、今のRIZINと変わってないことをやっていますよ。それがRIZINというブランドと、榊原さんの求心力でここまで観客が入るようになったってことは、すごいな、とは思いますね」
それだけ大みそかという1日は、出場する選手はもちろん、格闘技関係者にとっても悲喜交々(ひきこもごも)の日であることは間違いない。
「PRIDE時代は、ミルコ・クロコップやエメリヤーエンコ・ヒョードルとか。もう世界中からすごいメンバーが集まって、もう神様みたいな選手たちがたくさんいたから、それを考えると、最近は『この身近なメンバーで大みそかをやるのかよ』って思うじゃないですか。だけどそれが今風なんですよね」
そう言いながら佐伯代表はこう話した。
「僕らはいつも次の展開を考えながら動いて行かなきゃいけない。ウチも興行を控えているので、それはもう大変ですよ」
なにはともあれ、2022年もすでにスタートした。格闘技界にとってそれは、シーズンピークに当たる大みそかに向けてのスタートになる。そしてDEEPに関しては、「DEEP 106 IMPACT」(2月26日、後楽園ホール)が開幕戦。今年もまたそこから激闘の火ぶたが切って落とされる。