シバターVS久保優太の八百長疑惑にDEEP・佐伯繁代表「相当、大変な話」【RIZIN.33総評・後編】
2022年も早くも1週間以上が経過した。毎年シーズンピークが大みそかになっている格闘技界は、慌ただしい年末を過ごしてきたが、2021年もそれは変わらなかった。今回は「Yogibo presents RIZIN.33」(2021年大みそか、さいたまスーパーアリーナ)に数多くの選手を参戦させ、深くこの大会に関わったDEEPの佐伯繁代表に話を聞いた。前後編の後編。
「真剣勝負」を定義しろ 新たな大みそかに向けてのスタート
2022年も早くも1週間以上が経過した。毎年シーズンピークが大みそかになっている格闘技界は、慌ただしい年末を過ごしてきたが、2021年もそれは変わらなかった。今回は「Yogibo presents RIZIN.33」(2021年大みそか、さいたまスーパーアリーナ)に数多くの選手を参戦させ、深くこの大会に関わったDEEPの佐伯繁代表に話を聞いた。前後編の後編。(取材・文=“Show”大谷泰顕)
年明けから話題になってしまっているのが、シバターVS久保優太戦で、事前に送り合ったLINEが流出してしまい、そこに「1Rは流していきましょう」などの記述があったことだろう。これに関して久保は「八百長はなかったけど、台本はあった」と発言。佐伯代表との取材からすでに数日がたっているが、その間にもそれにまつわる新事実や各関係者の見解が続々と公開されている。
これに関して佐伯代表は「僕は最初、冗談かと思ったんですよ」と話した。「でも『台本があった』って言うけど、その言い方は悪いですよね。僕がネットで見た情報の範囲だと、(両者に)力の差があるから、1Rは様子を見て転がしといて、2Rに極めるかっていう感じの話でしょ、実際は」
とはいえ、試合前のそんなやりとりが晒されてしまうと、興ざめというか、「結局、そういうことね」という色眼鏡的な世間の見方がさらに増幅されてしまう。
「ハッキリ言うけど、これはいい話じゃないですよね、どちらにしても。うちの契約書にも真剣勝負をすることっていう記述はあるんですよ」(佐伯代表)
ただ、現代における「真剣勝負」とは何か? それを明確に定義しない限り、どうしても人によってはその部分の認識が変わってくる場合は出てきてしまうだろう。
佐伯代表の言葉を借りれば、「例えば力の差がある強い選手が、弱い選手に対して、今日は少し長い時間、見せてやろうかと思ったら、技量があればできてしまうかもしれない」という。