まふまふが紅白で残した衝撃 高音の秘密は「女性の声帯」、高齢者感動も勘違い続出?

「ぱふぱふ」「わふわふ」と勘違いの声も

 毎年欠かさず紅白を見ているという60代の視聴者は「“まふまふ”という存在をまったく知りませんでしたが、曲の歌唱を聞いてびっくりしました。透明感のある高音と切実な歌詞の世界観に引き込まれ体が固まってしまいました」と衝撃を語る。YouTubeのまふまふチャンネルでも同様のコメントが並んでいる。「最近の歌に興味や関心が無かった父母、おばあちゃんがみんな感動しててうれしかった」「若い人の歌は難しくて分からないと言っていた86歳のおばあちゃん。紅白のまふまふさんのステージを見てとても感銘を受けてた。きっと世代を越えて色々な人に届いたと思います」「60歳の母が紅白で聞いて『このぱふぱふって人、すごいわね』って感動してました」「80代の祖父が、『この“わふわふ”っていうのは、良い歌を歌うなぁ~』と言ってくれました」など、名前の勘違いはあるものの感動を語る声が目立つ。

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 それにしても、まふまふの澄んだ高音は視聴者の度肝を抜いた。まふまふの声についてはこんなエピソードがある。喉の不調を感じたまふまふが、喉専門の病院に行ったら医者から「女性の声帯ですね」と言われたというのだ。それを紹介した動画が18年に公開されている。大人になると女性の声の高さはほとんど変化しないが、男性は甲状軟骨が大きくなり声帯も長く厚くなる。弦楽器の弦が長いと低い音が出て、短いと高い音が出るのと同じ原理だ。全身から振り絞るように高音を出すまふまふのパフォーマンスに衝撃を受ける視聴者が続出した理由の一つがこれだ。

 さらに言うと、まふまふが歌った楽曲「命に嫌われている。」の作詞作曲はボカロPのカンザキイオリで、ネットでは本人や初音ミクの歌唱動画が公開されている。紅白ではまふまふが同曲をカバーして歌唱したため和久田アナもわざわざ「歌い手」という言葉を選んで紹介している。ボカロ界隈(かいわい)では他の人の曲をカバーする人を「歌い手」と呼んでおり、歌手と区別している。実際、まふまふは「命に嫌われている。」の他にもYOASOBIの「怪物」、LiSAの「炎」のカバー動画を公開しており、再生回数はそれぞれ459万回、316万回という人気ぶりだ。

 ネットでは「まふまふさんは失礼ながら興味がわかなかったりで見なかったけど紅白を見て感動しました」「カバーとは言えまさかボカロ曲が紅白で歌われる日が来るとは。ボカロオタク一同感動」「歌い手として紅白に出て緊張しながらマイクを落とさないよう包帯で固定して全力で歌ってくれて素敵な歌声を届けてくれてありがとう」「最近自分は生きてる意味ってあるのかなとか考えるようになっちゃってるけど少しは生きる意味、目的が分かった気がします」「歌は命を救ってくれます。まふまふさんが紅白に出てくれてよかったって心の底から思ってます」「ボカロや歌い手などのネットカルチャーが世間に広く受け入れられていてうれしい。特に今の時代だからこそ、この曲がもっと聴かれてほしい」「紅白歌合戦、年の終わりに最高の歌声を聞けてうれしい」などの声が続々と上がっている。紅白視聴者を圧倒したボカロのパワー。次回の紅白出場者選考にも大きな影響を与えそうだ。

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