RIZIN大みそか前にボビーの師匠が緊急提言 「朝倉未来がさらにカリスマになる方法」
物議を醸した川尻達也のツイートに菊田の反応
もちろんヘビー級の世界の強豪がひしめいていた15年前に比べれば、今の日本格闘技界には、あの頃の圧倒的なド迫力を感じることは極めて少ないのは事実。
「まあ、オッサンの意見ですからね。気にしないでください。実際、今の若者の主流はそれなんですよ。時代のズレかな。でも、未だに面白いと格闘技を見てる人もいるわけだし、それぞれなので、否定なんてない。だからこういうインタビューも難しいんですよね。誤解も生むし、本当オッサンのたわ言ですから」
そう言いながら笑ってみせたが、菊田は、なかなか今のファイターを全面的に肯定しにくい雰囲気を感じさせる。それでも次の瞬間、言ってしまえば絞り出すように次の言葉を発した。
「例えば大みそかに対戦する朝倉未来選手の試合、その相手が斎藤裕選手だとして、その試合がメインで地上波のゴールデンタイムを引っ張れるか。そう考えると、そういう強さはちょっとないかなあ……」
今の時代、これだけネット環境が変貌し、配信だけでもビジネスが成り立っているとはいえ、この日本という国においてはやはり地上波の力は絶大なものがある。実際、曙VSボブ・サップ(03年大みそか、ナゴヤドーム)や小川直也VS吉田秀彦(05年大みそか、さいたまスーパーアリーナ)は、そのカードだけで日本国中の注目を一心に浴びた。
「例えば、魔裟斗選手は彼だけで成り立っていましたからね。そう考えると、当時で言えば、その一角にいる選手の部類には入ると思うんですけど。まあ、朝倉未来選手にしてもこれからなんじゃないですか?」
この後、菊田はストレートにではなく、少し斜めの角度から未来を認める発言をした。
「確かにTHE OUTSIDER出身で、あそこまで勝ち続けてきたのはすごいと思うんですよ。それすら、僕はあり得ないことだと思うから。でも、その位置からみんなが期待しているのは、今度は世界でどれだけ通用するのか。そこがポイント。魔裟斗選手をはじめ、みんな世界を相手に闘ってきたわけだから。これからが本当の勝負じゃないですかね」
実は10月23日、かつてPRIDEやDREAM、UFCをでも活躍し、RIZINにも参戦経験のある川尻達也が自身のツイッター上にこんなつぶやきを残している。
「世界との差はかけ離れてるのにコロナ禍で国内戦しか組めず。それを分かったうえでそれを感じさせない熱狂を生むRIZIN榊原さんの手腕はさすが。今の子は国内戦で結果出せば讃えられるんだから頑張らなくちゃですね。」(原文ママ)
これを伝え聞いた菊田はこう言った。
「みんな外国人を相手にしてきたからね。自分だって『アブダビ(コンバット)』に出て優勝したから評価されたわけだし。日本一を決めるのとは全然違うんですよね。まあ、そんなのは本人が一番分かってますよ」