【週末は女子プロレス♯29】コミカルヒールの第一人者は「千の技を持つ女」 前代未聞の引退試合から8年の今
「一度も遅配はなかった」記憶に刻まれる風間ルミさん
その部分は自身が立ち上げたWAVEに受け継がれた。数ある女子団体でも独自のカラーを持ち、GAMI引退後もその路線は継承されている。また、(元)社長という意味でも、継承している部分がある。それは、今年亡くなった風間ルミさん…。
「私、すごく嫌なやめ方をしてるんだけど、風間さんって寛大で、最終的にはすごくかわいがってもらったんですよ。会社を作るときも相談に乗ってもらいました。なのに亡くなってしまって、これから誰に相談したらええんですかねえ…。LL時代の思い出ですか? あの頃、お給料は手渡しだったんですよ。自分が経営者になって分かることなんですけど、すごく苦しかったと思います。だけど一度も遅配はなかったし、封筒の中に一筆箋が入ってて、それで選手と対話するみたいな。これこれこうやからこうしたほうがいいんじゃないとか、今回頑張ってくれてありがとうとか書いてあった。もちろん手書きですよ。それ、全部残ってますよ。捨てられへん…」
風間さんは女子プロ初の社長兼レスラーとしてLLPWをけん引、対抗戦ブームの主役としても活躍した。あの頃の風間さんを身近で見ていたGAMIには、いいお手本となっているようだ。
「ウチ、3年前の事件で落ちたやないですか。坂道どころかフリーフォールですよ。ストーンと落ちたときにいろんな人がサーッと消えた。分かりやすいわあと、かえって笑ってしもうたんやけど、あのとき残ってくれた人たちこそがホンマに頼れる人ですね。そういう人は一生面倒見たいって思いますもん」
21年、とくに終盤になって女子プロ界は団体解散や退団が続き大きく揺れた。しかしwaveは、コロナ禍でも安定して活動できたとGAMIは言う。
「なんでこんなに安定してるんやろうってくらいにウチはブレてない(笑)。ウチはいつきても笑えるし、安心安全(笑)。そろそろなんかやったほうがええんかなとも思うんやけど、みんなからやめてくれって止められる(笑)。コロナ禍でこの2年は世の中的にも平等に不幸だったじゃないですか。それでもウチはなんとかブレずにやってこれました。無駄に引退後の8年を過ごしたわけやないですよ。これでも実はコンサルタントの方とかいろいろ話を聞いてて、戦略とか戦術を練ってち密な計算を立ててます。それである最終的な目標にたどり着こうと思ってるんですよね」
その最終目標とは何なのか。取締役・二上美紀子は「できる美人社長」桜花由美との「二足歩行(脚の長さが違うので二人三脚にはならないとのこと)」でwaveを盛り上げていく。そのためにも、ひとりでも多くの新人がほしい!
カンフェティストリーミングシアター
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