人気お笑いコンビ「ぺこぱ」の初DVD「ぺこぱ単独ライブ『P』」（税込4180円）が22日に発売された。2008年にコンビ結成も、出場8回目の「M-1グランプリ2019」でのファイナリストをきっかけにブレークしたぺこぱにとって初の単独ライブ（21年10月3日に草月ホールで開催）だ。（取材・文＝平辻哲也）

　単独ライブは長年の悲願だった。しかし、昨年はコロナ禍でテレビ局と自宅を往復する毎日。松陰寺は「やりたい気持ちはずっと持っていたんです。そんな時に、サンドウィッチマンさんから、楽屋か何かで『ライブをやるといいよ』と言われ、背中を押されましたね」と明かす。

　実際に動き始めたのは2021年3月ごろ。松陰寺がネタ作りし、稽古で合わせていった。ライブ・タイトル「P」。ジャングルの中で黄金に輝く宝物を見つけた2人をデザインしたビジュアルはシュウペイのアイデア。「実はこういう才能があるんですよ。ぺこぱが世に出たこと自体が宝のひとつですが、いろんな苦悩があって、この宝にたどり着いた、というストーリーにしたかったんです」と話す。

　そのライブがDVDとして形になった。オープニングから全ネタ、幕あい映像、エンドトークまで完全収録したほか、公演後の「アフタートーク（約20分）」「幕あいVTRメイキング＆ライブ当日密着（約30分）」が特典映像となっている。

「数年前までは、まさか自分らの単独ライブがDVDになるとは思ってなかったんで、シンプルにうれしい。いろんな人に見てほしい」（松陰寺）、「芸人始めたときの目標の一つでもあったので、それが実現した」（シュウペイ）と喜ぶ。

　単独ライブとしては5年ぶり2度目。「前回とは全然違いますね。まず動いている大人の数が違う。前回はV（TR）を撮るにしても、自分たちが編集までやって、チラシも配って、スタッフも地下ライブで一緒に出ていた人にお願いしていましたから」（松陰寺）。「世に出たと実感しましたね。1回目はファンの方からお花1、2個。今回は番組関係者、ファンの方からたくさん届いて、本当にいろんな人が祝福してくれたのがうれしかった」（シュウペイ）。

　ネタは「シュウペイが朝番組のMCを務めたら」「シュウペイが侍になったら」「シュウペイが週刊誌記者になって、松陰寺の不倫現場を直撃する」「若手芸人が松陰寺に弟子入りしたら」など。シュウペイは「僕らは本当にネタで出てきたんだぞっていうことをまた見せるチャンスだと思っていたんですけども、『シュウペイって、ネタできるんですね』と言われました。今はネタ番組も少ないから、ちゃんと僕らの漫才を見ていない人もいるんですね」。