BEGIN上地等、全員50代の新バンド結成「心は少年のように生きていたい」

ゲストボーカルとして参加した多和田えみ(左から2番目)【写真:松蔭浩之】
ゲストボーカルとして参加した多和田えみ(左から2番目)【写真:松蔭浩之】

50を過ぎても心は少年のように生きたい

――ビリーさんと、ヒトシさんは現在53歳。ケンさんが50歳ということで、皆さんから見た50代ってどんな景色ですか?

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ビリー「格好を付けなくなるっていうのはあると思いますね。はやり廃りなんかも全然気にならなくなるし、ミュージシャンとして自分がやりたい音楽がすごくハッキリと見えてくる」

ケン「若いころは格好悪いとか照れくさかったような素直でシンプルな言葉が、歳を重ねるとむしろ良いと思うようになる。音楽だって知識や情報量より結局自分に一番フィットするものを選ぶじゃないですか」

ヒトシ「それはあるね。50を過ぎてベテランと呼ばれて、周りの人にもちょっと気を使われたりするから、つい格好を付けたくなるんだけれど、俺はそうじゃない。むしろ格好を付けなくなってきた。『ベテランにあぐらをかいている場合じゃない。素直になろうぜ!』ってそんなモードになってきたんだよね。いろんなことをオープンしてありのままで挑戦してみたい。そういうメンバーが集まったんで、このバンドはファミリーとか兄弟感みたいなのがあるんですよ」

ビリー「このバンドでやりたいことはそこなんですよね。50代になった今だから作れる音楽をやろうって」

ケン「アルバムに入っている『ガタゴトシーソー』という曲は、どうせいつものことだし、焦らずに楽しいことを考えていれば、そのうちになんとかなるよっていう歌なんですね。やっぱり世の中、思い通りにならないし、今もコロナ禍で上手くいかないことばかりなんだけど、とりあえず何とかなるでしょうっていうこの感じは、この年齢になってすごくよく分かってきましたね」

ヒトシ「あと無理しちゃいけないっていうね(笑)。無理に若ぶってとか、朝まで飲むことも無くなって体には気を使うようになった」

ケン「無理すると絶対体を悪くしますからね」

ビリー「昔の先輩ミュージシャンは結構そんな人多かったですよ」

ヒトシ「それぞれがベテランと言われるメンバーなんだけど、3人がそろうと新鮮な気持ちになれるんですよ。やりたいことが自然にたくさん出てくる。今回は多和田えみちゃんをゲストに迎えて歌ってもらいましたが、今度は誰をゲストに呼ぼうかとか、ハーモニカのインストナンバーも作りたいねとか。BEGINとはまた違う面白さのあるバンドでね。こっちも長く続けていきたいですね」

ケン「やっぱり楽しいこと探しにつきますよね。それが生きがいにつながりますから。楽しいことだったら努力なんて苦にもなりませんからね」

ビリー「若いころに追いかけていた音楽の夢をこの年齢になってもまだ追いかけているんだけど、良い意味で夢の内容が変わってきたんですよ。夢が現実になるというのも経験したからこそ、50を過ぎても心は少年のように生きていたいですね」

ヒトシ「いい締めだね!『心は少年のように』って見出しになりそう?」

全員:(爆笑)

□ビリケンブラザーズ BEGINのピアノ、上地等(ブラザー・ヒトシ)、ベースの高橋 “Jr.” 知治(ビリー・ジュニア)、ハーモニカのKOTEZ(ケン・コテツ)の3人が結成したバンド。それぞれの頭文字を取ってビリケンブラザーズと名付けられた。2019年にケン・コテツとビリー・ジュニアがブラザー・ヒトシに声を掛け、バンドがスタート。21年11月17日にファーストアルバム「Trippin’ Orchestra」でメジャーデビュー。

次のページへ (3/3) 【動画】BEGINの上地等が結成したビリケンブラザーズの「Good morning Blues」の演奏シーン
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