“踊るタクシーおじさん”誕生秘話 八王子駅前でダンス、短いネクタイの秘密も告白

撮影風景からは“楽しさ”が伝わってくる
撮影風景からは“楽しさ”が伝わってくる

「うちの会社は楽しいんだよ」ということをアピールしたかった

――タクシーおじさんとしてDA PUMPさんのMVに出演されたことも話題になりましたね。

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「はじめたときは再生回数を伸ばしたくて投稿されたものをまねていただけだったんですけど、当時はまだおじさんがやっているのはなかなかなかったので、目立ったのかなというのもあります。ちょうど『おっさんずラブ』とかおじさんブームがきていたからテレビとかでも注目されましたね。ひとつツイッターで投稿されて、かなりバズったものもありました。弊社のツイッターが『面白いおじさんがいる』というようなリツイートがされて、海外の方まではやったみたいですね」

――快適な職場作りのコミュニケーションツールになっていたり、投稿しているとそこでの交友関係も生まれていますね。

「最近は会社やホテルの従業員さんの投稿も増えていて、大阪のタクシーの運転手さんとよくコメントのやりとりをしています(笑)」

――職場環境を垣間見ることができるのも面白いです。

「ユーザーからすると見たこともない車内の消毒の動画などは面白いのかもしれませんね。働き方も、タクシー会社ってこれまでは『時間が長い』『夜中まで酔っ払いに絡まれる』というような良いイメージがあまりなかったと思うんです。でも、『うちの会社は楽しいんだよ』というのをアピールしたかった。あとはコロナ禍で、タクシーって『密室だから感染リスク高いんじゃないの?』ということもあったので、安全ですよっていうのを見せたかった」

――実際ここまで徹底されていると安心しました。

「これは、お客さまにはもちろん、タクシー運転手に転職を考えている人にもアピールできると思いました。あとは、動画を見てもらうと、タクシー会社は自由に自分の余暇が使える仕事だということが分かってもらえると思います」

――新卒が多く入られたとのことですが、応募数に大きな変化があったんですか?

「年々増えてはいるんですが、今年は極端に増えましたね。やり方を変えたのもあるんですけど、21卒は20卒より予算が少なく済みました。営業所見学や説明会の中でも、面談してる人間はSNSに協力してくれているメンバーなので、YouTubeやTikTokを説明に取り入れたりしていますよ」

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