話題の“段ボール製”美少女マスク 逗子のアート職人のこだわりが凄かった

段ボール製の美少女マスクをかぶり段ボールバイクにまたがる山口豊さん【写真:ENCOUNT編集部】
段ボール製の美少女マスクをかぶり段ボールバイクにまたがる山口豊さん【写真:ENCOUNT編集部】

特に思い入れがあるという、自身の頭の形に合わせて作った美少女マスク

 中に入ったまま自由に動けるパワードスーツや、耐荷重約80キロのバイクなど、ユニークな作品群の中でも特に思い入れがあるのが、自身の頭の形に合わせて作ったという美少女マスク。ひょっとこやおかめなどのお面作りに使われる「張り子」という伝統技法を用い、手で細かくちぎった段ボールを濡らして幾重にも張りつけ、自分の顔ピッタリに成形を行った。

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 サラサラの髪の毛は一本1ミリ単位の細さに切った段ボールを千本以上使って作成。PR用の段ボールアート製作を指示した上司の杉山和仁部長が「最初はギョッとした。お前、大丈夫かと」と心配するほどのこだわりぶりで、段ボールとは思えない芸術的な曲線美を作り出した。アニメキャラをイメージして作った第1号に続き、現在はより実在の人間に近い第2号を製作中だ。

「最初に作ったほうは顔に押し付けて型取りしたあと、あまり厚みをつけなかったので私と同じで頬がこけてて。誰かに似てるなと思ったら私の姉に似てるんですね(笑)。どちらかというと今作ってる方がタイプの女性。広末涼子さんや北川景子さんなど、実際の女性の写真をたくさん見比べながら、小鼻の形や涙袋など、人体の構造も頭に入れて作っています」

 その圧巻の出来栄えから「出没!アド街ック天国」や「モヤモヤさまぁ~ず2」などメディアでも度々紹介され、今では週末の子ども向けワークショップの他、地元の小学校で工作の授業の特別講師を引き受けることも。銀座のギャラリーから展示会の声がかかったこともあるが、「逗子に貢献したいので、ここまで足を運んで見てほしい」と他所での展示は断っているという。今年から地元で行われている「Zushi アートフェスティバル」にも参加。11月14日までと、12月3日~5日までの間、トークイベントなどを行う。

「攻殻機動隊とか、鳥山明さんの描くメカの造型が好き。段ボールの質感や“波線”を残したいので、あえて色は塗りません。作るからには実際に乗れたり着れたりするものを作りたい。パワードスーツは作ったので、次は女性らしい細身の曲線を表現したスーツを作ってみたいですね」

 予期せぬきっかけで趣味を仕事に、地元・逗子への貢献を続けるつもりだ。

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