吉本・大崎洋会長「笑いの力」で社会問題解決目指す 「3つのゼロ社会」で沖縄を元気に

吉本興業ホールディングスの大崎洋代表取締役会長が21日、東京・有楽町の外国特派員協会で行われた、沖縄県をエンテーテインメントで元気にする推進事業「島ぜんぶでうむさんラブ」の概要発表記者会見に出席した。

左から大崎洋会長、岡田昌治九州大学教授、和泉かな社長【写真:ENCOUNT編集部】
左から大崎洋会長、岡田昌治九州大学教授、和泉かな社長【写真:ENCOUNT編集部】

「島ぜんぶでうむさんラブ」の概要発表記者会見に出席

 吉本興業ホールディングスの大崎洋代表取締役会長が21日、東京・有楽町の外国特派員協会で行われた、沖縄県をエンテーテインメントで元気にする推進事業「島ぜんぶでうむさんラブ」の概要発表記者会見に出席した。

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 よしもとのグループ企業、よしもとラフ&ピースが、2006年にノーベル平和賞を受賞したムハマンド・ユヌス博士らと組み、沖縄県にソーシャルビジネスインキュベーションを推進するプロジェクトで、休眠預金を使い社会貢献活動を行う。ユヌス博士が提唱する「ビジネスを通して社会課題を解決する」、その場所として沖縄を選んだ。

 よしもとラフ&ピースの代表取締役社長の和泉かな氏は、「沖縄県がソーシャルビジネスアイランドになり、島中が笑顔にあふれることを目指したいと思います」と沖縄発の取り組みに胸を張る。

 11年4月から、全国47都道府県に「住みます芸人」を居住させ、地域の課題を解決しながら笑いを届けてきたよしもとにとって、地域おこしは願ったりのフィールド。09年から沖縄国際映画祭を開催しているだけに、現地との絆は太く、力も入る。

「社会的な指数が全国平均より低い、強化していくことが必要な場所。さまざまな事業の実現性があるのか、まず沖縄から見せていく」と沖縄が選ばれた意義を語るユヌス博士は、「沖縄をスーパーハピネスな島にしてくことが私たちの目的です。大変喜んでいます、ワクワクもしています」と、取り組みに期待を寄せた。

 日本各地との関係強化を図ってきた大崎会長は「547件の観光大使に任命していただき、地方のラジオ・テレビのレギュラー番組を持たせてもらい、特産品の開発・販売も行っています。社会問題という難しくなりがちな問題を、人を笑顔にする笑いの力で解決できないかと考えてきました」と、まずは立ち位置を説明。

「ユヌス博士とコラボすることで、社会課題をエンターテインメントの力で解決していくミッションのもと、住みます芸人が地域におけるイノベーションの創出を目指しています。(沖縄の)41市町村全体でさまざまなビジネスが立ち上がり、それらが持続可能なビジネスになることで、笑顔があふれる『貧困ゼロ』『失業ゼロ』『二酸化炭素ゼロ』、『3つのゼロの社会』を目指します」と高らかに宣言した。さらに「来年3月に開局予定のBSよしもとをはじめ弊社の持つ多様なプロモーションツールを活用し、沖縄県に存在する社会問題の解決方法を広く全国に配信していきます。ポジティブな影響を与える社会を目指します」とエンターテインメントの力をあらためて強調した。

 ユヌス博士は「『3つのゼロ』の世界を沖縄の島で実現する。沖縄がリードする、沖縄で達成し、事業化を目指すことが大切」と、沖縄にかける期待の高さを示した。

 具体的な事業としては、沖縄の41市町村でワークショップの開催、来春開催される「島ぜんぶでおーきな祭 沖縄国際映画祭」でユヌス・ソーシャル・ビジネスコンテストを開催、「BSよしもと」(2022年3月開局予定)でインキュベーションによる支援対象ビジネスをテーマにした番組を制作・放送、起業者へ向けたリアルやオンラインの相談・支援窓口を開催する。

※大崎洋代表取締役会長の「崎」の正式表記はたつさき

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