藤井3冠逆転勝利の竜王戦第1局は両者がっぷりの緊迫した大熱戦! 真田圭一八段が解説

真田圭一八段
真田圭一八段

79手目▲7一飛の辺りから指すごとに差が広がって…

 逆に、藤井3冠がちょっと盛り返したかという局面の79手目▲7一飛の辺りからは、一手一手の指し手はそれほど驚くような手はないものの、奪ったリードは手放さないというかのように、指すごとに差が広がっていくような感じになった。

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 結局はそのまま藤井3冠が押し切っての勝利。豊島竜王からすれば、リードできるチャンスはいくつかあったという感じだが、いずれも微差の範囲内というところで、ちょっとした疑問手を指すとすぐ持っていかれる。そんな一局だったと感じたのではないだろうか。

 ただ、豊島竜王も対藤井戦を重ねてある程度戦い方が分かってきたような節もある。本局でも微差ながら主導権を握れている。だが、それでもなお決定打を与えずバランスを崩さない藤井将棋の強さ。本局は両者が十分力を発揮した熱戦で、一局目から濃密な内容となった。

 7番勝負はまだまだ先が長い。今シリーズもまた目が離せない展開になることは間違いないだろう。

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