“3児のママレスラー”が泣く子を振り切り初来日 狙うは東京女子プロレスの王座奪取
東京女子プロレスの2月1日東京・板橋グリーンホールに、英国EVE1月11日ロンドンで坂崎ユカと引き分けたラナ・オースチンが初来日した。英国でのドローによりラナの来日が急きょ決定し、11日東京・北沢タウンホールにおけるプリンセス・オブ・プリンセス選手権試合として坂崎VSラナのタイトルマッチがおこなわれることとなった。そのラナ・オースチンは3人の子供を育てながら現役を続けているママレスラー。子育てとプロレスの両立をしながら、悲願である東京女子の最高峰奪取を目指している。
イギリスから日本へ。坂崎ユカとの決着戦にラナ「すでに準備はできている」
東京女子プロレスの2月1日東京・板橋グリーンホールに、英国EVE1月11日ロンドンで坂崎ユカと引き分けたラナ・オースチンが初来日。英国でのドローによりラナの来日が急きょ決定し、11日東京・北沢タウンホールにおけるプリンセス・オブ・プリンセス選手権試合、坂崎VSラナのタイトルマッチがおこなわれることとなったのだ。そのため、板橋大会のメインで組まれた6人タッグマッチ(坂崎&瑞希&白川未奈vsラナ&天満のどか&愛野ユキ)はベルトを懸けた一騎打ちに向けての前哨戦。当事者同士が先発で試合に臨むなど、お互いが相手を強烈に意識しての攻防を展開していった。
プリプリ王者坂崎はラナが控えにまわったときでもエルボーを見舞い、油断のないところを見せつけていく。それでもラナはダブルレッグドロップ、スイングDDTや力強い打撃で坂崎組に対抗。特に白川を蹴り上げた場面やフィニッシュにつなげた至近距離からのヘッドバットは観客からのどよめきを引き出した。そして最後は白川をセカンドロープにかけてのハングマンDDTで3カウントをゲット。日本デビュー戦をみずからの力で飾ってみせた。試合後、坂崎とラナは小指と小指を絡ませるピンキープロミス(指切りげんまん)。2月11日北沢での健闘を誓い合った。
バックステージでのラナは、外国人相手の防衛戦が初めてとなる坂崎に対し、「すでに準備はできているわ」と好調をアピール。坂崎は2月5日(現地時間)に昨年6月以来となる3度目のAEW参戦が決まっており、まもなく渡米、東京女子の日程に合わせて帰国する。日英米をまたにかけたスケジュールが坂崎にどんな影響を与えるのか。そのあたりも次期防衛戦のカギを握るかもしれない。
では、今回が初来日のラナとはいったいどんなレスラーなのか。英国マンチェスター出身で現在33歳の彼女は兄1人、妹1人、弟2人の5人兄弟。父親がプロレスファンで、家族全員がテレビでWWEを見ていたという。しかもラナは物心ついたときからプロレス(ファン)に囲まれていた。少し大きくなると、兄弟で庭にリングを作りバックヤードレスリングを実践した。それは、子どもとしてはかなり本格的なもので、金網マッチのリングまでこしらえた。そこで両親に見せるレスリングショーをおこなっていたのだという。
プロをめざしたのは1つ年上の兄とラナだった。が、GPW(グランドプロレスリング)の道場に通うようになったのは25歳のときと、かなり遅め。そのときすでに、ラナには3人の子どもがいたというから驚きだ。女の子が1人(現在14歳)と、男の子が2人(現在12歳と9歳)。先にデビューした兄LAオースチンを追うように2012年のBPW(ブリタニアレスリングプロモーション)で初めてプロとしてリングに立った。以来、兄とのタッグチーム、ジ・オースチンズでも活動し、18年9月にはGPWタッグ王座を獲得し現在もベルトをキープ。また、シングルプレーヤーとしては初代&現GPW女子王者であり、昨年12月28日にはFSW(フューチャーショックレスリング)女子王座戦で勝利、4度目の王座返り咲きを果たしたばかりだ。