【ズバリ!近況】「夏の日の1993」歌った元「class」の日浦孝則が語る今だから明かせるヒットの裏話

夫人とともに3人の子どもを育て上げた【写真:ENCOUNT編集部】
夫人とともに3人の子どもを育て上げた【写真:ENCOUNT編集部】

16年前、都内に3階建てのマイホームを建てちゃった

 好きなことしかやっていないからストレスがなく、病院にはまったく縁がありません。音楽をずっと続けていけるかな、という不安はあります。ただ、歌はあえぎ苦しんでいる人間じゃないと歌えない、と思うんです。だから、そういうつらさはミュージシャンの宿命。こんなふうに悟ったのも、ここ5年ぐらいですけどね(笑)。振り返れば、一番苦しかったのは最初のソロ活動の後から「class」デビュー前の間。再デビューの話が出てはつぶれ、の繰り返しだったので。

 こうしてやってこられたのは、カミさんがエライんだと思います。故郷・広島で知り合った同い年の銀行員なんですけど、上京前に結婚を約束し、27歳でソロデビューしてすぐに結婚しました。子どもは33歳の長男、30歳の長女、26歳の次女の3人。長男はまだ自分の道を模索中で、長女は美容師、次女は巫女(みこ)さんだから、ミュージシャンになった子はいませんね。結婚は長女がしていたのに先月、「お父さん、私、去年離婚してたの~」と明かされビックリ! 1年も黙っているなんて……カミさんは知ってたはずですよねぇ(笑)?

 ほんと山あり谷ありでしたけど、一応、僕は常に一家の大黒柱でした。「class」解散後の99年に、ある大手建設会社の関係会社から委託を受け、AutoCAD(コンピューターによる設計支援ツール)の自学習ソフト「やさしく学ぶAutoCAD」などを製作し、それらのアップデートや新規開発をする、という副業を20年間続けていたので。こんな副業をしているミュージシャンも少ないでしょうね(笑)。会社員として定額の給料をいただいていたのでローンが組めて、おかげで16年前、都内に3階建ての戸建てを建てることができました。自分で設計したので、完成したときはうれしかったですよ!

□日浦孝則(ひうら・たかのり)1960年1月17日、広島県・安芸津町(現・東広島市)生まれ。立命館大学理工学部電気工学科卒。25歳でバンド仲間と3人で上京したが、87年、シングル「スロウダンス」(テイチク)でソロデビュー。93年、津久井克行(故人)と男性ボーカルデュオ「class」を結成し再デビュー。デビュー曲「夏の日の1993」(アポロン)がミリオンセラーを記録した。96年解散しソロ活動を再開させ、アルバムリリースやライブツアーを続けている。私生活では87年に結婚し1男2女。2021年10月7日、三重・四日市市のライブミュージック会場「エンタメ奏庫 新笑宴」で、秋のプチツアーをスタートさせる。

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