葉加瀬太郎、笑いあり感動ありの全国ツアーがスタート 今年は「いつもと違う？」「何回も見に行ける」
「いつもとは違う」「距離感がすごく近い」「何回でも見に行けそう」
場内の換気を兼ねたインターバルを挟んで後半戦はアコースティックナンバーからスタート。今のところ新作の中では一番好きと本人が語った「Message in a bottle」、クライズラー＆カンパニー時代の曲「Bosporus」をしっとりと聞かせた。
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コンサートの終盤、葉加瀬がソロとして活動してきた25年を振り返り、わずか出番5分のステージに全身全霊をかけたセリーヌ・ディオンとの世界ツアーの思い出話に触れ「To Love You More」を演奏。セリーヌに代わって葉加瀬のバイオリンが見事に歌い上げる壮大なアレンジが披露され、割れんばかりの拍手が鳴り響いた。
ここから代表曲のオンパレード。そして本編最後にキラーチューン「情熱大陸」を演奏。ラテン調のノリの良いリズムにお客さんも即座に立ち上がった。毎年コンサートグッズの扇子（はかせんす）を全員で振り回して盛り上がる場面だが、コロナ禍で使用禁止となり、お客さんは最後まで手拍子で応戦した。
大きな手拍子はそのまま鳴りやまずアンコールへ。そこに現れたのは学生服を着た葉加瀬とバンドメンバー。応援団長にふんした葉加瀬が野太い声で「1曲いかせていただきます！」と叫び、持ってきた大きなほら貝を吹く。予想以上にきれいな音を出すので笑いに似た拍手が起こる。そして最後に披露したのは、これから定番曲になりそうな「博士ちゃん」。その名の通り「サンドウィッチマン＆芦田愛菜の博士ちゃん」（テレビ朝日、毎週土曜、午後6時56分）の番組テーマ曲として書き下ろした今までにないとてもユニークな楽曲だ。
曲の合間に「フレー！フレー！千葉県！」「頑張れ！頑張れ！みんな！」とメンバー全員が横一列に並んで客席にエールを送り、コンサートは終了。葉加瀬は笑顔で手を振った。そのまま拍手が鳴り止まないエンターテインメントショーの2時間が終了した。
会場を出たお客さんにライブの感想を聞くと、「楽しかったです！『情熱大陸』と“太郎ちゃん応援団”が最高でした（笑）」と笑いをこらえるのが必死な様子の20代の女性2人組。何度もコンサートに足を運んでいるという50代の女性は「いつもとは違うコンサートでしたね。でも本当に楽しかった。なんて言うか距離感がすごく近い感じがしましたね。今度は扇子を振って楽しみたいです」と振り返った。親子で見にきたという10代の男性は「葉加瀬さんのコンサートは2回目なんですけど、前回とは違いましたね。トークも楽しかったし、演出も前と違っていて。今日は最高だったので何回でも見に行けそうです」と冷静に分析してくれた。
葉加瀬バンドは翌日、山形でコンサートを行い、12月25日の東京公演まで「その日その会場でしか味わえないステージ」で全国のファンにエールを送る。
□葉加瀬太郎（はかせ たろう）1968年1月23日大阪府生まれ。バイオリニスト。90年「KRYZLER ＆ KOMPANY」のバイオリニストとしてデビュー。セリーヌ・ディオンとの共演で世界的存在となる。96年「KRYZLER & KOMPANY」解散後ソロ活動開始。2002年、自身が音楽総監督を務めるレーベル“HATS”を設立。07年秋、原点回帰をテーマにロンドンへ拠点を移す。デビュー25周年の節目の年となる15年春に「KRYZLER ＆ KOMPANY」を再結成。25周年記念アルバム「DELUXE～Best Duets～」が第30回日本ゴールドディスク大賞インストゥルメンタル アルバム オブ ザ イヤーに輝いた。ソロデビュー20周年にリリースしたフルオリジナルアルバム「JOY OF LIFE」が第58回日本レコード大賞優秀アルバム賞を受賞。17年アルバム「VIOLINISM Ⅲ」が第32回日本ゴールドディスク大賞 クラシックアルバム オブ ザ イヤー を受賞。18年、生誕50周年記念のベストアルバム「ALL TIME BEST」リリースし、第33回日本ゴールドディスク大賞 クラシックアルバムオブザイヤー を受賞。デビュー30周年を迎える20年3月、パラスポーツ・バリアフリー推進応援ソング「Legacy」を含む全曲豪華オーケストラアレンジで収録した「The Symphonic Sessions」を発売。21年8月18日アルバム「SONGBOOK」をリリース。9月11日千葉・松戸を皮切りに全国ツアー「葉加瀬太郎コンサートツアー2021～SONGBOOK～」（東京・大阪の追加公演を含む37会場42公演）を開催。
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