日テレ「ボイス2」 第6話が描いた心霊スポットの物語 悪質YouTuberへの“警告”か

俳優の唐沢寿明が主演している日本テレビ系連続ドラマ「ボイス2 110緊急指令室」(毎週土曜、午後10時)の第6話が放送され、心霊スポットを巡る動画配信について強いメッセージを発した。

唐沢寿明【写真:Getty Images】
唐沢寿明【写真:Getty Images】

制限時間内に人々を救い出すタイムリミットサスペンス 原作は韓国の人気シリーズ

 俳優の唐沢寿明が主演している日本テレビ系連続ドラマ「ボイス2 110緊急指令室」(毎週土曜、午後10時)の第6話が放送され、心霊スポットを巡る動画配信について強いメッセージを発した。

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 (※以下ドラマの内容に関する記述があります)

 元アイドルグループメンバーの成瀬友則(松岡広大)はグループ脱退後、人気を再び獲得するために心霊スポットを専門的に扱う動画「成瀬チャンネル X File」の配信を始めた。3年前に女子高生が殺害された廃墟からネット生配信中、血まみれの少女が突然現れ髪を振り乱しながら成瀬らに襲い掛かった…。

 視聴者から緊急指令室「ECU」に次々と通報が入り、ボイスプロファイラー(声紋分析官)の橘ひかり室長(真木よう子)の指令で、敏腕刑事・樋口彰吾(唐沢)と石川透捜査員(増田貴久)らが現場に急行するが、実は被害者は少女の方で、刺激的な動画を生配信したい成瀬から人に襲い掛かる症状が現れる違法薬物を投与されていたのだ。

 ドクターカーが到着して少女の救助に当たるが、間もなく死亡が確認された。逮捕された成瀬に石川は「クズ、お前何したか分かっているのか!」「女の子を薬漬けにして殺した。お前が有名になりたい、ただそれだけの理由で!」と怒りマックスだが、違法薬物に手を出していた成瀬は「間違いなくトップだ…。再生回数1000万超えかな」と言い放つ。石川の怒りの鉄拳が犯人の顔面に振り下ろされた。

 このエピソードは原作の韓国版「ボイス2」の第6話と第7話にまたがって登場する。ストーリーの流れはほぼ同じだが、原作は血まみれでさまよう少女が叔母に発見され最終的には救助されたように見えるのに対し、日本版はYouTuberによる薬物投与によって少女は帰らぬ人となってしまう。

 日本版は原作以上に猟奇的なシーン満載でドラマファンを喜ばせているが、今回の結末は強烈だ。

「最近、迷惑YouTuberの行動が強く批判されています。この結末は悪質なYouTuberが取り返しのつかない行動に及ぶことへの警告メッセージとも受け取れます。インターネット網が発達している韓国のドラマがこうした問題をすでに2年前に取り上げていたのは象徴的です。また、少女の死によって増田さん演じる石川刑事の不安定な精神状態をクローズアップする狙いもありそうです。次回以降、石川刑事がドラマのストーリーと強く関わっていくのは間違いありません」(テレビライター)

 背筋が凍る「ボイス2」。原作の韓国ドラマ「ボイス 112の奇跡」(2017年)、「ボイス2 112の奇跡」(19年)、「ボイス3 112の奇跡」(20年)はアマゾンプライムビデオで配信中だ。

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