「学生プロレスの星」が無念の負傷欠場 焦らず治療し復活ロードを進むべし【連載vol.52】

赤丸急上昇の「大器猛進」ノアの稲村愛輝(よしき)が無念の戦線離脱となった。ZERO1「火祭り2021」に参戦中だったが、試合中の負傷で左腓骨を骨折し、残りの日程を欠場する。復帰時期は未定。

不敵な面構えの稲村愛輝が吠える【写真:柴田惣一】
不敵な面構えの稲村愛輝が吠える【写真:柴田惣一】

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 赤丸急上昇の「大器猛進」ノアの稲村愛輝(よしき)が無念の戦線離脱となった。ZERO1「火祭り2021」に参戦中だったが、試合中の負傷で左腓骨を骨折し、残りの日程を欠場する。復帰時期は未定。

 ノアの若手から反体制ユニット・金剛入りし、その後、清宮海斗に誘われ本隊に戻った稲村。182センチ、120キロと恵まれた体をダブルショルダーのコスチュームで際立たせている。その存在感は、とてもまだデビュー3年とは思えない。

 それもそのはず。学生プロレスで名をはせ、聖地・後楽園ホールのメインイベントもプロ入り前に体験している。高校時代は相撲部で活躍しており、まだまだキャリア3年と甘く見ると、その実力を見誤ることになる。

 最近はストロングマン・トレーニングを取り入れ、350キロの特大タイヤを使ってパワーアップを図っている。タイヤをガウン代わりに入場することも多く「タイヤマン・ファイター」と異名でも呼ばれている。

 他団体からも評価されており、現在はZERO1の「火祭り2021」に参戦。開幕戦のメインイベントに抜擢され「燃える男」大谷晋二郎に挑んだ。

 持ち前のパワーをフル回転させ、大谷に何度も冷や汗をかかせたが胴締めコブラクローに敗れた。黒星発進となったものの、大谷から「サイコーだな、お前。俺の想像を超えていたぞ」と、最大限の褒め言葉をもらった。稲村は「火祭りの熱さ、強さを、全部くらい尽くす」と改めて決意を固め、火祭りに専念するためノアの戦線からは一時、離れることにした。

 2戦目は昨年の覇者・ハートリー・ジャクソン戦だった。自分よりも大きなジャクソン相手に苦戦したが、おはこの無双で、強豪外国人選手から3カウントを奪う。「必ず火祭り刀をノアに持って帰る」と稲村の鼻息は荒くなるばかり。ジャクソンからは「タフでパワーがあった」と、またまた称賛された。

 続く佐藤嗣祟にはGEKITOTZからの無双というフルコースで勝利。続いて阿部史典も同じくフルコースで撃破し、3勝1敗の勝ち点15で大谷と並んでAブロックの首位に立っている。

次のページへ (2/3) 稲村は悔しさをバネに急成長する選手の典型的な例
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